5話 大きな1歩と仮説
俺の食う寝る遊ぶ3連コンボ+読書(勉強)をする日々が2ヶ月続いた
大分あれから言葉を理解し読める様なってきて本の解読も進んでいる
まだ、生後8ヶ月。十分にチートの域だと思う
ただ、まだ読める様になったというだけで、発声方法がわからない単語がまだまだある。今からその辺の勉強にも手をつけようかと考える
そして、もう1つ大きな進展が…俺はやっとの想いで
「こっちだよ!おいでぇ~」
「あう!」
歩ける様になった
「アルマぁ~凄いね!新記録だよ!」
「生まれてから8モンツたらずで歩けるなんてアルマは凄いわねぇ」
歩ける様になった事でかなり行動範囲が広がりこの世界についてもかなり理解を深める事が出来るようになってきた
「私は何時から歩けるようになったのぉ?」
「そうね~1歳と2モンツ位に今のミーシャみたいに捕まり立ちだったわねぇ」
「えぇ!じゃあアルマは凄いの?」
「えぇ。この歳で歩けるのは大したものよぉ~」
「アルマすごぉーい!」
フフん
言葉の意味はわからないが褒められている事は何となくわかる
普通に嬉しい
褒められた事も嬉しいが、何よりミーシャよりも先に歩けた事が嬉しい。ミーシャは今イスに捕まり足をプルプルさせながら立っている
その姿を見て俺は優越感に浸っている
(魔法の発動では先を越されたからな。他は全部上を行ってやる!)
俺は転生というアドバンテージをもっていながら
妹に憧れだった魔法の発動を先に越された
それを受けて俺は妹ミーシャに対抗心を燃やしている所がある
負けたくない。負けてたまるか!という自分を自覚し
生まれながらに比較対象がいるというのは良いことだなっと思っている
俺がそんな風に思っていると「ガタンッ」と物音がする
当然のように周りいた俺・シャーリー・ルーナ・マナが反応する
部屋にいたもう1人。ミーシャが音を出した張本人だったので皆がそちらを向く形となる
どうやら椅子が倒れた音のようだ
「ミーシャ様!お怪我はありませんか!?」
「大丈夫!ミーシャ!」
母とマナが即座に駆け寄る
その後ろをシャーリーはトテトテと後を着いていく
「大丈夫そうね」
「申し訳ありません。私が同じ部屋にいながら…」
「いいえ。飲み物を用意してと言ったのは私ですもの」
ミーシャには特別外傷はなさそうだ
俺はそんなミーシャを見て安心。
そして、、
(よし!チャンスだ!)
俺は静かに歩き始めた
目的地はこの部屋から出るドア。そして、その向こう側
俺は何とかバレずに部屋を出る事に成功した
俺の最近のマイブーム
この世界にあるものを知るという趣味に近いものをする為に
この世界はとにかく興味深いのだ
この前見つけたのはどう見ても「オセロ」な遊戯
最初にそれを見つけた時
「え、オセロとかあるの?」とか思ったものだ
オセロと言えば
現代知識チートで有名な作るの簡単。遊ぶと楽しい。売ったらお金ガポガポみたいな成り上がりによく使われるものだ
俺も考えていた訳ではないが、いざお金が欲しいとなったら思いついていたに違いない。
オセロで現代知識チートにも少し憧れている俺は残念に思ったものの
それよりもこの世界には他に何があるのだろう?という興味が勝った
現代日本で見た物以外にもこの世界特有であろう道具も沢山ある
むしろ、そちらが大半だ。俺はそれを見てどう使うのか考えるのが楽しすぎて1人で出歩くのを歓迎されないにも関わらず歩き回るのが楽しみになっていた
(さぁ~て今日はどこに行こうかな~)
今回は近めの部屋に入らないとな
今回は俺がいないという事は早めに気づかれそうだ
見つかればあの部屋に強制送還は間違いない
俺はまだ入った事の無いドアに当たりをつけ
ドアを器用に開けて中に入った
(さぁ何があるのかな?)
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ルーナside
アルマが部屋の脱出に成功した前後らへん
私はミーシャの身の安全を確かめる
とりあえずミーシャに怪我がなくて良かった
音がした時は驚いて心臓が跳ねた
本当に心臓に悪い
双子というのは本当に子育てが難しい
1人にかかりっきりになっていてればもう1人が何かやらかす
そんな事が何度もだ
幸いこれが原因で特に大きな事件は無いが肝が冷えっぱなしである
「ねぇ。お母様」
そうした事を考えていたルーナにシャーリーから声がかかる
「ん?どうしたの?シャーリー」
「アルマがいなーい」
「え?」
シャーリーの言葉で辺りを見渡す私とマナ
確かにいない
「私外を探して参ります」
「ええ。頼むわ。遠くには行っていない筈よ」
「あたしもいくー」
「いいわよ。アルマを見つけてきて」
「はーい!」
そうして部屋を出ていくマナとシャーリー
私はそんな2人を見て「はぁー」と息を吐く
(本当に子育てとは大変だ)
しかし、可愛くて仕方がない
私は残されたミーシャを抱き抱え後頭部を撫でる
(幸せね…)
私は今の時間を噛み締める
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アルマside
(え、コレはトランプじゃね?)
マークは♤や♢などお馴染みのマークではない事や
数字がこの世界の表記など違う点はあるが
現代日本の知識と一致する所が多々ある54枚のカードの束を見つけた
(トランプまであんのかよ!てことは、将棋やカルタなんかもあるかもなー)
この事から2つの仮説が本格的に経ち始めた
1つ
現代知識チートは中々に難しそうだと言うこと
オセロを見つけるまではあまり気にも止めていなかったが
パンに似ている食べ物だなっと思っていたものも
本当にパンな可能性すら出てきた
少なくとも食べた感じはコッペパンそのものなので断定すらしても良いかもしれない
とにかく1つ目の仮説は。娯楽や食物による現代知識はこの世界の生活であまり役にたたないかもしれないということ
2つ目の仮説
この世界にオセロやパンなどを広めた人物が生きているかもしれないという仮説
そうなってくると
色々ありそうな予感がする。今の感想としては会ってみたいというのが本音
しかし、もしも敵という立場があり
本当にそうであるなら面倒な相手になるだろう
そうなってくると異世界で現代知識チートでウハウハなんて言ってられずにもっと本格的に力を付けて自分や周りを守れる力を手に入れなければなるまいと思う
(ハハ。この世界楽しそうじゃないか!)
俺はますますテンションが上がる
(さて、他に何か面白いものはーっと)
俺は小さい歩幅で歩きだす
その時だった「ガチャ」っと言う音が背後でした
「あ、いたぁぁぁぁぁ!」
あ、見つかった
俺の視界に声を荒らげて俺を指指す我が姉シャーリーがいた
「お兄様のお部屋で何してたのー?」
お兄様?
あぁ…ここアモンの部屋か
まぁ確かに子供部屋っぽいか
本とか模造刀とかこの世界の地図っぽいポスターとかあるし
言われてみれば納得だ
「シャーリー様流石です」
「えへへへ」
マナに褒められデレデレの姉を見上げる俺
そんな俺を見下げるマナ
その顔は…
(うん。怒ってるね)
そして案の定
「アルマ様。1人で部屋を出てはいけませんよ」
うーんと
俺の名前と1人という単語
部屋という単語が出たから
後の言葉「出てはダメって」所か?
まぁとにかく怒られているのは間違いなさそうだ
俺はとりあえずシュンとした様な雰囲気を出す
それを見たマナはやれやれと言った感じで俺を持ち上げ
「さぁ帰りましょう」
と言い
シャーリーを連れて部屋に戻った
そして、
部屋に戻った俺は
立つ練習をしているミーシャとそれを見守りながら俺の帰りを待っていたルーナに一瞥され
ルーナには
「もう。アルマは目を離したらすぐにいなくなるんだから」
よくわからないがお小言を言われた
俺はとりあえず反省しておく
ただ、この趣味。俺は当分辞めるきはない(てへぺろ)
やっと歩ける様になったぁー
少しずつ書きたい事が書けてきて楽しい
まぁね。そんなわけでこんな話で
王道であるオセロ作って大金持ち!っていう展開はありえません
詳しくは当分先のフラグ回収となります
良ければ皆様お付き合いください
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