2話 3ヶ月後と魔力
色々(?)って単語があると思います
気にせずどうぞ。後書き説明アリ
俺は生後2日目から泣いた。泣きまくった
お腹が減ったら泣き。下が大変な事になったら泣きっも
その他、色々不都合があればすぐに泣いた
決意の泣き声から3ヶ月が過ぎた
俺は今日も
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁんんんんんんん」
泣いていた
今回はお腹が空いたから。すると、周りは手馴れたものですぐに準備がなされる
そうして母親に抱きかかえられて胸に埋められる
そして、まぁお察しと言う奴だ
それにしても
(俺の母親めっちゃ綺麗だな~)
最近になってようやく目が見えてきた俺は
色々な事に驚愕している
その1つが自分の母親の容姿だ
銀髪のストレートに雪の様な白い肌
スカイブルーの瞳は宝石の様に煌めいていて
俺を見下ろす母の顔は綻んでおり、その顔が人間味を出しており
やはり、美しい
ついでに言えば綺麗なのは母だけではない
俺の今住んでいる家にはかなりの数のメイドがいる
数十という単位でだ
俺の家はどうやらもの凄く広いらしい
らしい。というのはまだハイハイすら崩れ落ちるので自由に動き回れないから探索もできないからである
いや、ハイハイが出来るようになって果たして探索しきれるだろうか?
俺は今生まれてから1番過ごしている部屋
俺と妹または姉である事が判明した俺の片割れが寝る部屋なのだが
お風呂だけは部屋から出なければないので
主にメイドたまに母に抱かれて毎晩連れていかれる
その道中が徒歩約3分
3分。短いように聞こえるかもしれないが家の中という空間で3分と言えば相当な距離だ
そして、3分歩いても真っ直ぐな廊下はずっと続いており
途中や後にも先にも曲がり角が沢山ある
更に道中に1つ階段があったので少なくとも2階以上はある
1階の規模が2階にも広がっているとなると
やっぱりハイハイでは探索しきる事は無理だなっと思い直した
「ぷはっ」
俺は母親の胸から遠ざかった
「あら、もういいの?」
俺はもういいという意志を込めて
「あーい!」と返事をした
「まぁ!返事をしたわ!ねぇマナ聞いた!?アルマが返事をしたわ!」
「えぇ。私も聞きました。流石はルーナ様とレイヤ様のご子息です」
「ええ!本当に凄いわ!最初産んだ時全然泣かなかったから心配したけどアルマは次の日には泣いたしミーシャは相変わらず泣かないけどスクスクと育ってくれてるし嬉しい限りね」
「はい。奥様」
うむ。相変わらず何を言っているのかわからん。
この3ヶ月で何となくの単語は掴めてきた
例えばミルク
そして、飲みましょう的なニュアンスの言葉
そして、ミルクと飲みましょうを繋ぐ接続詞
よく聞いた言葉なので恐らくあっている
後は、家の中にいるものの名前も一致してきた
まず
俺の名は、アルマ
妹の名は、ミーシャ
母の名は、ルーナ
父の名は、レイヤ
そして、俺達の世話を1番してくれる若いメイドがマナ
他にも判明したのが
「お母様。今日の朝稽古。無事終わりました」
「お母様聞いてよ!お兄様ったら本気で殴ってくるのよぉ」
「本気じゃないよ。僕が本気を出したらシャーリーなんて血塗れだよ」
「兄妹仲良くていいわねー。アモン。少しは手加減してあげたら?」
「いいえ、お母様。特訓で手を抜けばシャーリーの為になりません」
「それはそうねぇ~。シャーリー頑張りなさい」
「お母様ぁ~私の味方をしてよぉ~」
「「「「あははは」」」」
お~平和や
何言っとるんかわからんがとにかく平和や
兄のアモン
姉のシャーリー
以上がミーシャを除き俺がよく世話をしてもらったり遊んでもらったりする俺の今の生活の中心人物達
「さぁ~次はミーシャ。おいでぇ~」
俺はメイドのマナに渡されて変わりにミーシャが抱き抱えられる
「マナ!私に抱かせてー!」
「はい。いいですよ~首の所をしっかり支えてあげて下さいね~」
「は~い」
俺はマナから姉のシャーリーに手渡される
あ…あの。本当に首支えてよ?
首が座ってないってないって結構怖いんだからな?
空中で首が支えを無くすとマジで首が捩れるというか
首が重力に従って落ちるのだ。1度シャーリーにそれをやられてトラウマになっている
マナが見事な反射神経で首を支えてくれたが
本当に恐怖を感じた。二度とあんな思いはしたくないものだ
「マナ僕もお腹空いた」
「はい。アモン様。旦那様と合流して朝食を1タム後に予定しています」
「わかった」
「それまでは」
マナは手を振り
「風魔法・ターブル」
と、俺がマナの口からよく聞く単語を耳で捉えた
そう。この言葉は
「はい。軽食にと思い準備したパンです」
「ありがとうマナ。いつ見ても流石だね。その風魔法」
魔法なのだ!
The異世界ktkr
マナの他にも
火を使って庭の葉を燃やしているメイド
稽古の終わりに2人に水分補給目的の水を指先から出している者
この世界には魔法らしきものがあり
それを行使できるものがいるようだ
それで、だ
俺もそれを見て使いたいっと思った訳だが
どうしていいのかわからない
しかし、何となくだが体内でポワポワと温かい物が巡っていて
それを指先にまで集めるという事ができる事がわかっている
恐らく、これが魔力
そして、マナが遠くにあるパンを引き寄せた風魔法と思われる物を発動する前に発していた言葉がトリガーなのではないかと推測している
俺もすぐに試したい!のだが
何分発生ができない。そもそも言語がわからない
辛い。辛すぎる
(くっそぉぉぉぁ。こんなに言語を勉強したいと思ったのは初めてだ)
これは前世も含めての事だと俺の直感が告げている
とりあえずは…だ
「もういいかしらミーシャ?」
「……」
まずは歩ける様になりたい
「ミーシャちょっとここにいてね~」
そして、絵本でも何でもいい文字を学べる物を探す
「マナ。2人を見ていてちょうだい」
「はい。かしこまりました」
「ママーどこいくのー?」
「ちょっと手を洗いにね」
「おしっこ?」
「そういう事言ってはいけません」
そこで、言語やこの世界の事を知る
「あうあーあー!」
「ん?どうされましたか~?ミーシャ様?」
そして、一刻も早く喋れる様になってマナにでも魔法を教わろう!
「あっあ…あうあ!」
「ん?本当にどうされたのですか?奥様が出ていかれたからかしら?」
(そして、せっかく異世界に来たんだから最強になってやる!!)
と、俺が思っていた時
「くっちゅん」っと妹がくしゃみを出した
その刹那、ドンッッッという凄まじい音がした
「「「「え?」」」」
その音の方向を部屋にいた人物全員が見た
その方向。ミーシャが向いている先。俺達とは逆の方向に大きな穴が空いていた
「ミ、ミーシャ様!?」
「何これすっごぉーーーい!」
「……嘘だろ?」
マナ。シャーリー。アモンは絶句している
もちろん俺もだ
(は?意味わからん)
マジで何だよそれ!?
今のは明らかな魔法かそれに類似した異世界特有の力
俺は今行使する事を諦めたというのに
この妹は!?
「何!?何事!!!」
「どうした!!何の音だ!?」
今の音を聞きつけて家中の者がこの部屋に押し寄せる
その筆頭は俺の父と母であろう人物だ
「えっと、ミーシャ様が…」
この騒動は
少なくともこの世界で生きている間は忘れる事の無い記憶としてアルマの記憶に刻まれるのだが本人は当然知らない
しかし、今そう言われても何の不思議にも思わない位の衝撃を俺は受けていた
(転生者でここまで色々考えられているのに先を越されたぁぁぁぁぁぁぁ)
感想・超悔しい
この物語は異世界という事で色々設定があります
まず、時間の単位は1タム
単純にタイムから取ってます。流石に1時間とかどうなの?と思ったからです
次に魔法。当初は風魔法なら「ウィンド」とかにしようかと思っていましたが考える事にしました
恐らく、魔法に関しての名称に意味はないです
そして、少し魔法についての説明。物語内で改めて書きますがマナの使った風魔法や火魔法などは
基本魔法です。これはほとんどの人間が威力の差や使える元素に違いはあれど1つ使えるものです。
種類がありますがここでは追記しません
先をお楽しみ下さい(楽しみにしてくれる人がいるかは不明)
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