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2度目の人生は魔法のある世界でッ!  作者: ユートピア
第2章 童児編 3歳 ~広がる世界で手に入れるもの~
17/26

広がる見聞と始まるファンタジー

「さぁてどうしたものか?」

「えぇ…まさか、すぐに成功させるなんてね…」


俺達、正確には魔法陣を発動させた俺とミーシャを見て

「少し待っていろ」とだけ言葉を残しレイヤとルーナがヒソヒソ話始めて1(ミニツ)程たった


そんな中、俺はというと


「私、お姉ちゃんなのに、弟と妹に…」

「お姉様もすぐに出来るようになります」


マンガだったらガーンッと頭上に出ていそうな程に

本気で落ち込んでいるシャーリーを慰めていた


「うっ……ホント?」

「えぇ俺が教えますから!」


「うぅ…弟に教わるお姉ちゃん…」


「痛てっ!?」


俺の渾身の気遣いが逆効果に終わったのを見て

ミーシャが俺を小突いてきた


そんな、ミーシャに無言で首をクイッと動かす事で

「そんな言うんだったらミーシャがやれよ」っと伝える


それを汲み取ったのかミーシャが【やれやれ】といった風にorz状態のシャーリーに屈む事で目線を合わせる


「お姉様」

「何?ミーシャ」


「お姉様は私達より劣っているなんて事はありませんよ」

「……説得力ない」


「いいえ、お姉様。私に本を読んでくれたのはお姉様です」

「私だけじゃない」


「はい。でも、読んでくれましたよね?」

「うん」


「そのお姉様のお陰で今ミーシャは喋れているんです」

「……ホント?」


「ええ、ホントですとも。勉強が出来るのも。こうやって魔法が習えるのもお姉様が本を私と弟に教えてくれたからです」


おい、ミーシャが妹だろ!

とは、思ったが時が時なので抑える


「ホント?私アルマとミーシャのお姉ちゃんやれてる?」

「やれてます」


それにしても、


(微妙な所だよな~)


確かにシャーリーには読み聞かせはしてもらった

しかし、その時ミーシャは3歳児


言葉は拙くまともに読み聞かせをしてもらった覚えはない

マナやお母様の読み聞かせは為になったが


結局は本の解読作業が1番の勉強だった訳だしな…


「アルマもそう思う?」

「え?」


俺は突然のシャーリーの問いに疑問形で返してしまう


「うわぁぁぁぁ!やっぱり嘘なんだぁぁぁぁ!!」

「あ、いや!そんな事は…」


俺の反応を見て絶叫するシャーリー

その目はうるうるしていた


「痛てっ」


ミーシャはコチラを睨みつけ無言の裏拳をスネにお見舞いしてきた


(まぁ妹の苦労を無に返した訳だから反撃はしないが)


俺達がそんなこんなでやり取りをしていると


「アルマ!ミーシャ!2人は明日からアモンと一緒に魔法の先生から習いなさい」


(え?)


レイヤの声が聞こえて振り返る

その内容が興味がそそられるもので俺はあからさまに喜んだ顔を隠せない


「うん?どうしたミーシャ?」


レイヤの声がした後

正直な所少しうるさいと思っていたシャーリーが静かになった


そして、徐にシャーリーは口を開く


「あ、アタシは?」


「「…………」」


俺とミーシャは何も言えなくなった


その後は、レイヤの無情な説得に、ミーシャはもちろん更に落ち込んだのだった


その後から、レイヤの特訓だけでは物足りないと

毎日の様にマナに着き切っきりになってもらい魔法を発動する為に寝る間も惜しむ訓練に励む事になる


ちなみに、


「お母様教えてあげれば?」


と、赤ん坊の時に明らかに一般レベルの生活水準レベルではなく

戦闘にも活かせる程の技量を持つルーナに言ってみるが


「私教えるの苦手なのよぉ~」


と、シャットアウトされた


俺もご教示願いたかったのでホント勿体ない


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「え?ホントに?」

「ああ」


レイヤの魔法訓練から3日が経った

レイヤは2日前から何処かに出掛けており、久々に朝食の時間に顔を合わせた


レイヤは時折、「仕事」といって出掛けている

たまに、自前の剣を折ったり傷を負ったりして帰ってくる事から


1度何をしにいっているのか聞いた事があるが


「時がくれば話す」としか教えられなかった


それはさておいてだ

レイヤの口から興味深い事が話された


「色々とアルマとシャーリーには用意しなければならないものがあるからな」


「それを街に買いに行くんだね!」

「あぁ」


街!2日後に街に行こうという話が出たのだ


「ハハッ。アルマの嬉しそうな顔は年相応だね」


アモンが俺にニッコリと語りかけてくる


「そりゃね!初めての外出だしね」


「そうだね。(ウチ)の近くの街なんて比べ物にならないくらい大きいんだよ」


「へぇ~!」


俺はアモンの言葉に胸を踊らせる


俺とミーシャはまともに外に出た事はない


(ウチ)は人里から少し離れた場所にあるため

子供の足ではとてもじゃないが近村まで往復で半日以上かかる


テレポートを使い中継ポイントを作りつつ少しずつ進めば行けない事はないが


人に見られる可能性

そして、行った所でどうしようもない事から言い付けを守ってきた


(それに、言語習得やらなんやらで忙しかったというのもあるしな)


そんなこんなで、我慢してきたのだが

ここに来ての外出!


あまり頻繁に行き来するつもりはないが

1度行ってしまえばテレポートで一瞬である


それに何よりも


「本が売ってる所によりたい!」


と、要望を告げる


「あぁいいぞ。用事が済んだら一緒に行こう」

「やった!」


俺はほとんど素で無邪気に喜ぶ


俺のこの世界での1番の娯楽は間違いなく【本】になっている

今はこの世界の事が1番知りたい


それに…


(あの、始まりの本があるかもしれない)


俺は1番の目的の本を思い浮かべて色々な事を思う


「アルマは本が好きねぇ~」

「私も行きたい所がある」


「ねぇねぇ!私は!?」

「シャーリーもアルマも一緒に行こう。滅多に連れてってやれないからな」


「やったぁぁぁ!」


俺の思っている事なんていざ知らず平和な会話が広がっている

俺は気持ちを切り替えて


話の輪の中に入る


「お父様?目的は何なんですか?」


と、話の折を見てミーシャが質問をした


(確かに、突然だったからな。何かあるんだろう)


「うむ。1つ目は単純にアルマとミーシャに外の世界を見てもらいたい」


ほぇ~えぇ父親や

と、声に出せば怒られる様な口調で父親に関心する


「2つ目は羽衣作りだ」

「羽衣?」


俺は反射的に気になった単語を復唱した


「羽衣っていうのはね」


レイヤではなくアモンが代わりに説明してくれる


「服みたいなものでね?布で出来て「あっ。羽衣は何となくわかるよ」…あっ…そう」


俺は申し訳なさもありつつ

羽衣が何かについて説明し始めたアモンの言葉を遮る


「羽衣が何でいるのかって話だよね?」

「うん。ごめんね?話を途切れさせちゃって」


「いいや、いいんだ。僕が未熟だから意図を読み取り切れなかっただけさ。今勉強中なんだ。許してね」


うはー


(悪い所なんて1つも無いのに謝られ返されてしまった)


とても、7歳とは思えない返し

立派なお子様だな~


っともっとお子様な俺は思った


「羽衣はね。3歳で向かえる禊に着ていくものなんだよ」

「へぇ~禊…」


禊か…

本で読んだ事がある。


多くの子供が

この禊を受ける事で魔法が使えるようになるらしい


そして、その様な事をアモンも説明してくれている


「禊を向かえ普通は魔法を制御出来るようになるんだけどね

まぁアルマとミーシャは完璧らしいけど。流石だね二人とも!」


らしい

アモンの説明が一段落してレイヤが補足説明をし始める


「ごく稀にだが、アルマやミーシャの様に発現の禊前からでも魔法を使える者はいるようだ」


ふーん。そうなのか

俺はぶっ飛んだチートをやっておらず一応は型にハマっていた事に安堵する


「そして、発現の禊を迎えれば固有魔法(オリジン)を習得出来ると言う……そして、アルマ、ミーシャ。2人は恐らくその才能がある」


俺のテレポートの事だろう

そして、ミーシャは赤ん坊の時壁を壊した奴


結局あれは何だったのかわからないが

今から思えば氷は関係なさそうだったし固有魔法(オリジン)なのだろう


それにしても、【オリジン】って

また、現代語っぽいな……


俺は気になる事がまた増えたと嘆息する


「いいなー固有魔法(オリジン)!私もってなかったんだよねー」

「僕もだよ。魔法が2種類使えるってどんな感じなんだろうね」


「ハッハッ。そうだね。僕も持ってないからわからないけど

隣に保有者がいる。聞いてみるといい」


レイヤは隣にいるルーナをチラリと見やる


「どうなの!お母様!」


シャーリーも身を乗り出し興味津々のようだ

アモンもニコニコしながら聞いている


当然俺も気になっているし

ミーシャも視線を向けている


「う~ん。そうね。そんなに変わらないわ~どっちもハッ!って出すのよぉ」


「「「「…………」」」」


((((全然わからない))))


満場一致で同じ事を思ったのではないだろうか?


ウチの母はどうやら本当に物事を教えるのが下手なようだ

俺なんかは理解して発動という理論派だが


母はその反対で感覚派なのだろう


これでは、シャーリーやアモン。それに他みんなに伝わらないだろうな


そんな俺は感覚を理解している

頭の中に選択肢があって。スイッチを切り替える様に使う


魔力の流れ方や消費する魔力量も違う


そんな会話が終わり

雑談した後、そろそろ解散しようという話になった


「では、アルマ、ミーシャ。道中は片道3日程かかる」


遠いな…


「荷物をマナ達に手伝ってもらってまとめておくように」


「「はい」」


俺とミーシャは揃って返事をする


「ハッハッ。いつも通り良く気があってるな」


レイヤの言葉に俺とミーシャは顔を見合わせる

お互いに【そうかな?】という顔である


「道中には魔物がいるだろう。僕やルーナがいるから大丈夫だが、マナから生態について学んでおきなさい」


「「え?」」


俺とミーシャはまた声を揃えて父の元を向く

だが、俺達はそんな事には意識は向いていない


1つの単語。【魔物】という言葉が聞こえたからだ


「マナ。手筈通りに」

「かしこまりました」


「お父様!魔物って」

「マナから詳しく学びなさい。では、解散!」


レイヤの言葉に皆が各々席を経つ


俺と隣合っているミーシャを覗いた家族がだだが


「アルマ様。ミーシャ様。本日は勉学はお休みで魔物の生態について学びましょう」


その言葉で、俺は「ハッ」となりやっと皆に遅れて席を経つ


「魔物っているんだ…魔法があるならいるかもとは思ってたけど……ブツブツ」


全然何言ってるのかわからないがウチの妹が何か言ってる


「ミーシャ様?」


それを見たマナも不思議そうに声をかける


「あ、うん」


マナの声で我に返ったミーシャは席を経つ


「魔物の生態について、学ぶのよね。お願いねマナ」


「はい。おまかせ下さい」


何事もなかったかのようにマナの先導で歩き出すミーシャ

俺はそのあとを着いていくのだった


俺はファンタジー要素の増してきた状況にどうしてもワクワクしてしまうのだった

さぁどんどんファンタジーしていくぞぉ!


作中では触れませんでしたが風魔法ほ地魔法に含まれます

希少性はありません。一般的に多くの人が扱える属性の1つです


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