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不安定な心

「神凪生徒会長! 僕に何か出来る事はありますか?」

「え、ええ」

 神凪生徒会長は困った表情で茜と月白に視線を送る。茜と月白も困惑した顔で互いに首を横に振った。

「えーと、あのね……未來くん、気持ちは分かるんだけどゆっくりと休んだ方がいいわ」

「えっ! でも、僕はほら、こんなに元気ですから!」

 僕はその場で飛んで見せたり、腕をぐるぐる回わして見せたりした。そんな僕の姿を見て神凪生徒会長たちは一層困った表情をしている。


 分かっているんだ。


 僕自身も何を必死になっているんだろうと思う。でも、動いていないと僕の心が押し潰されてしまいそうになる。


「うーんと、わかった。未來くんには学園内の見回りをお願いするわ。蛇の妖がまた学園内に妖力の核を設置しないようにしっかり見張って下さい」

 神凪生徒会長は優しく微笑みながら僕に指示を出す。たぶん僕の気持ちを汲んで与えてくれた指示なんだろうけど、今の僕にはその心遣いがありがたい。

「はい! それじゃあ今から行ってきます」

 僕は変わらず心配そうな顔をしている茜と月白を背に学園内の見回りをする為に屋上から校内に戻る。


 学園内に何か異変がないか丁寧に調べて回る。

 紅緋と和哉が居なくなった僕に出来る唯一の役割だ。学園の廊下、階段、教室、屋上、校庭の隅々まで見落としの無いようにする。そうする事で少しは心の中に開いた気持ちの悪い穴を感じないで済む。

 そんな僕の日々が一日、二日、三日と過ぎ、紅緋の消息が掴めず、和哉も戻らないまま五日が過ぎた日に異変は起きた。


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