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町内のヒーローから過剰に好かれてるぜ! シンイチくん  作者: 三村
大好き! わかば町内ヒーローズ! 編
7/26

第七話 大天使ミカエル、星墜つる激闘の果て!

 窓から差し込む五月の陽射しの中で、携帯電話が不機嫌に震えた。

 六畳間の一隅に丸まった布団の中から、のそのそと五本の指が這い出た。

 それは酔っ払った蜘蛛のような調子で携帯を探り当て、着信を留守電に切り替えると、信じられない速度でまた布団の中に戻った。


『ミカエル……ミカエル……』


 今度は声が聞こえた。携帯ではない、頭に直接女の声が響いた。布団の中からは「うー」と不機嫌なうなり声が一つ漏れるのみだった。


『ミカエル……起きなさい……燃え盛る剣を携えし熾天使よ……』


 女の声は止まない。ううー、と先ほどより威嚇の色が強いうなり声が聞こえた。


『ミカエル……ミカエルよ……偉大なる天上の使いよ……神の軍の先頭を征く者よ……昨日遅くまで酒飲みながらアニメ見し者よ……起きるのです……ビン・缶のゴミ収集日をいつまでたっても覚えないせいで……部屋の隅に発泡酒の空き缶がめちゃくちゃ溜まりし者よ……あと使い切った電池も捨てるタイミングわかんなくて――』

「――うっせえーなぁボケが! 起きてるっつってんだろーがよ!」


 布団をはねのけミカエルが怒号をあげた。人間離れした美貌が不機嫌に歪んでいる。彼の背中から伸びる六枚の翼は、そのくしゃくしゃの前髪同様寝癖にまみれていた。


『起きてんなら電話出ろっつーの、今何時だと思ってんのよ。アタシあんたのママじゃないんですけどー?』

 

 女はミカエルの剣幕など意にも介さない様子で軽口を叩いた。


「……何の用だよ、ガブリエル」

神様パパからの定時連絡でーす。えー、その後どうですか。身体に変わりはありませんか。いつ頃戻れそうですか。以上』

「この町に感じた悪魔の気配、その原因はまだ突き止められておりません。今少しこちらに止まる必要があります。そう伝えといて」

『こないだと同じじゃん』

「事実だから仕方ないだろ」

『ふーん。……あのさ、ミーちゃんさー』

「なんだよ」

『アタシやさしーから言うけどさー。ウリエルとかマジ性格終わってっから、気づかないフリしてるけど、そこんとこアタシまじやさしーから言うけどさー』

「だからなんだよ」

『この町に悪魔がいるとか、嘘っしょ?』


 洗面所でミカエルが盛大に噴き出す。歯磨き粉の泡が鏡にデタラメな星座を作った。


「だっ……はー!? 何言っちゃってんのはー!? げほっ、全然そんなわけねーし俺が悪魔の存在を見誤るとかげっほげほ、はー!? マジやめてよねそういうの、本当俺の信頼に関わるからげっほ、オェっ!」

『うわウケるんだけど、むせながらキレてる人ホントにウケるんだけど』

「お前が急に変なこと言うからだろ。まるで俺が、悪魔がいると勘違いして下界にうっかり降臨したポンコツ天使だとかいう、とんでもない言いがかりを!」

『実際そうでしょ』

「いるから! この町にすっげーのいるから!」

『いやもういいって、だいたい悪魔がいるならもっと――』

「いるから!」

『そもそもこんな平和な町に悪魔が――』

「いる!! から!!」

『そのモテねーゴリ押しなんなのよ』


 うるせえ、と吐き捨ててミカエルはおもむろに壁にかけてあったジャケットを羽織った。


『なになに、どっか行くの?』

「パトロールだよ! いつどこに悪魔が現れるかわからないだろ、お前こそ用事すんだなら帰れよ、しっ、しっ!」


 玄関を出るなり、ミカエルは金色の翼を広げた。

 途端、光の柱が彼を包んだ。ミカエルの身体は光に溶け、細かい粒子の飛沫となった。


【熾天使のセラフィック・フェザー

 神の意志を具現化した六枚の翼は、高次のテレポートを可能にする。四大天使であるミカエルは時間・空間・重力・因果すら含めた次元を、坂道を下るかのように容易く跳躍することが可能なのだぞ!


 光の柱が消えたとき、ミカエルの姿はすでになかった。


 *


「――ねー。おにいちゃん。羽根のおにいちゃん、かわってよ、ねー、ねーってばー」

「うるせーな、死んだら交代するつってんべ」

「そんなこといってさっきからずっとやってるじゃん! ねー! かわってよー!」

「だぁーから死んでねーだろ、話聞いてねーのかクソガキ」

「――あの、お客様」


 ごねる子どもたちの後ろから申し訳なさそうな顔の男が現れた。


「こちらの試遊機を独占されるのはちょっと……」

「えっ、いや独占とかじゃないすよ、死んだら交代するって言ってるし」

「でもかれこれ二時間以上遊んでますよね。そろそろ他の子に替わってあげても……」

「いやいやいやだって、見てくださいよ、これ! この画面の悪魔! これベルゼバブって言ってね、人間界に不信と堕落をもたらす最悪のカスなんです、子どもに太刀打ちできる代物じゃないんですって!」

「いや、これゲームですし……」

「はー……わかってない、やっぱり神に似せて造られし人の子全っ然わかってない。そういうとこ神にそっくり! あのね? 悪魔はあらゆる手を使って人間を堕落させていくんすよ。そもそもかつて天界と冥界を二分した戦争の時だって、ルシフェルの馬鹿が――」

『何やってんのアンタ』

「どわー! ガブリエル!?」

『なんでTSUTOYAのゲーム試遊コーナーで、天界戦争の歴史紐解いてんの……?』

「テメーこそなんでまだいんだよ!」

「あの……お客様……誰とお話になられてるので……?」

「えっ、いやハハハ、なんでもないんですよアハハハ! ほらクソガキ替わってやるよ良かったな、それじゃ自分用事あるんでこれで!」


 瞬きする間もなくミカエルは光に包まれ、その場から姿を消した。


「テメーガブリエル! なんか用事あるときは携帯に連絡しろっつったべ!」

『携帯だとアンタ出ねーだろ。いやあ、それにしても四大天使サマがガキ押し退けてゲーム試遊機独占とはねえ……』

「だからっ、あれは一種のシミュレーションというか! この時代の人間が悪魔をどのように捉えているかを端的に知るためのリサーチなんだよ!」

『へえ、それじゃホドバシカメラの家電コーナーで、ルンバ戦わせて遊んでたのは?』

「あれはっ、その……魔の瘴気にさらされた迷える家電たちを浄化してただけだし! あのルンバの動きが悪魔召喚の魔方陣になってたの気づかなかったんですかー!?」

『じゃ起きてすぐ行った公園で、集まるハト蹴散らして遊んでたのは?』

「鳩ボーリングのところから見てたのかよお前!」

『名前つけてることにまず引くわ』

「あの鳩は一匹一匹が魔の因子を持つの! あいつらが一箇所に集まると悪魔が召喚され、町が火の海になるところだったんですけどー!? いやー危なかったなマジな俺が気づいて良かったな命拾いしたなお前ホント胸以外取り柄ないな! 胸はほんとでかいよな! でかいし形もいいよな! なー!」

『強弁ついでのセクハラやめてもらっていい?』


「――あの、すいません……」


 遠慮がちな声がミカエルとガブリエルの会話を遮った。見ると、やや怯えた様子の女性が、玄関のドアを半分だけ開けてミカエルの方をうかがっていた。


「さっきからウチの家の前で怒ってらっしゃいますけど……何かご用ですか……?」

「あ、いえいえいえ! 別にそういうわけじゃなくて、その、なんていうか、出来の悪い妹とちょっと喧嘩を――」

「あれ、大天使ミカエルじゃん。何やってるのこんなところで」

「あっ」ミカエルは救われたような表情で声のした方を向いた。「し、シンイチくんじゃないか! そうそう、俺は彼とちょっと待ち合わせをしてたんですよ、ここで! いやー遅かったじゃないかシンイチくん!」

「僕、回覧板届けに来ただけだよ」

「あらっ」今度は主婦が歓喜の声をあげた。「あらあらあら! シンイチくんじゃない! どうしたの? ゆうこに用事? ゆうこに会いに来たのね? 若さが迸って身体が言うことを利かなくなったのね!?」

「いや、だから回覧板を」

「そちらの方はシンイチくんのお知り合いでしたのね、んまあ大変失礼を! あ、そうだシンイチくんせっかくだしご飯食べていかない? お母様には私から連絡しとくから、ね? いいわよね? ゆうこもいるからね? ハイ決まり!」

「この町の大人は話を聞かなすぎるよ」

「あ、良かったらそちらのミカエルさんも、ご一緒にどうかしら?」

「えっ、いや、俺は――」


 断ろうとした瞬間、ミカエルの背筋に悪寒が走った。それは彼の天使としての感覚が伝えた予感、予兆……それは確かに、強大な悪魔の気配だった。


 ――まさか、近くに悪魔が……?


 ミカエルはゆうこの母親の招きに応じることにした。この付近に悪魔が潜んでいるのなら、彼女とシンイチに危害の及ぶ可能性が高い、そう思ったのだ。


 *


「――ガブリエル。おい、ガブリエル」

『なによ』

「見つけた。悪魔だ。それもとびっきりの魔王級、ベルゼバブレベルの気配だ!」

『あら、そー? そりゃよかったですわねー』

「おい今回はマジなんだって! ウリエルかラファエルに連絡してくれ!」

『ウーちゃんは休暇取って草津だし、ラファ姉はインフルで無理』

「なんだその天使にあるまじき理由! じゃあお前でいいよ、ちょっと手伝いに来てくれ!」

『アタシぃ? でもなぁ、出来の悪い妹だからたぶんお役に立てないと思うんですけどぉ』

「根に持ってんじゃねーよめんどくせーな!」

「――ミカエルさーん、お夕飯まで少しかかるのでシンイチくんとお風呂にでも……って、あら? お電話中でしたかしら? もしかして、彼女?」

「えっ? いやまあアハハハハ!」


 ミカエルは苦笑しながら携帯を切った。他の熾天使は頼れそうもなかった。ミカエルは覚悟を決め、六枚の翼に光を漲らせた。その眼に神の軍の長としての矜持が満ちていた。


 ――今、この町を悪魔から救えるのは俺しかいない。


「おいシンイチくんタオルで隠すなよ、男同士だろ?」

「ちょ、やめてよ。それにミカエルだってタオルで隠してるじゃないか!」

「それじゃあせーのでお互いにタオル外そうぜ。それならいいだろ?」

「まあ……一瞬だよ? 一瞬だけだからね!」

「じゃいくぞ、せー……のっ! ――ん、なんだまだ全然生えてないじゃないか! やっぱり子どもだなあ、アハハハ!」

「翼で隠すのマジ卑怯じゃない?」


 ――このささやかな平和を壊させるわけにはいかない。どれほど強大な悪魔が相手でも、命を賭して守り抜くのだ。


「うまーい! 涼子さんの料理最高! 涼子さん美人だし料理も上手だし、本当旦那さんがうらやましいですよ~!」

「やだわミカエルさんたら、お世辞が上手ね」

「でもママね、怒るとすっごく怖いんだよ? 角がにゅうって生えて、大魔王みたいになるんだから!」

「え~ホントかい? 信じられないなあ」

「ゆうこ、余計なこと言わなくていいの!」


 ――今のところ悪魔の気配は感じない。しかし油断はない。どこに潜んでいようと必ず暴き、然るべき裁きを与えてやる。


「かぁー! すんません何かビールまでいただいちゃって!」

「気にしないでくれ。一人で晩酌するより賑やかで良いから」

「程ほどにしてくださいよあなた。全くこの人ったら、タバコやめたと思ったら、急にお酒の量が増えちゃって……」

「あ、うま、このつまみうっま! なんすかこれ、しゅとう? 酒盗っていうんすか!? 初めて食べた、めっちゃくちゃうまいこれ! すごいわ、神だわこれ。酒盗、神! もうお前が神でいいよ~!」


 顔を真っ赤にしながらビールとつまみに舌鼓を打つが、その痴態も悪魔を欺く手段にすぎない。至高天に座す大天使が、欲に溺れることは決してない。


「ミカエルおにいちゃん助けてえ!」

「ん? どうしたんだい、ゆうこちゃん」

「シンくんと一緒にゲームやってたんだけど、ボスが怖くて倒せないの、おねがい、代わりにやって!」

「ゲーム……」


 ミカエルの眼に強い意志が宿り、その翼にはかつてないほど強い光が漲った。いつ何時悪魔が現れても対処可能にするためである。ゆうこの持ってきたゲームが、TSUTOYAで散々プレイしていたものだったことは全く関係ない。


「あれ、ミカエル、ゲームできるの?」

「俺を誰だと思ってるんだ。大天使ミカエル――神の軍を率いて、魔を討つ者だぜ?」

「あら、何か盛り上がってるわね。このゲームおもしろいの?」

「あ、ちょうどよかった。涼子さんも一緒にやりましょうよ、このゲーム二人でもできるから!」

「えっ、私にできるかしら……でもまあ、そういうことならちょっとだけ」


 涼子は持ってきたお茶菓子を床に置き、コントローラーを手に取るとミカエルの隣にちょこんと正座した。

 手慣れた動きでゲームの雑魚を次々に打ち倒すミカエル。涼子も、若干たどたどしいながらほぼ遜色ない動きで雑魚を倒していった。


「ママ、すごーい!」

「ふふ、実は結婚する前は結構やってたのよ?」

「もうすぐボスが来ますよ涼子さん!」


 大仰なBGMと共に禍禍しい悪魔が画面に姿を現した。


「来たーーーーーー! ここのボスのベルゼバブですよ!」

「あらあら凄いわね。ぐげっ、我がまだ地獄の軍勢を率いておった頃によく似ておるのう……」

「最初に正面に炎を吐いてきますから、盾で防いでくださいね!」


 ミカエルがそう言うなり、画面上いっぱいに炎が広がった。「きゃっ!」涼子の操作するキャラの体力が見る見る減っていく。


「わー涼子さん! 大丈夫ですか!?」

「ママ回復して、はやく回復!」

「よくもやってくれたわね、ぐげげっ、我のまがい物の分際で小賢しい……貴様の魂を本物の紅蓮で灰すら残さず消滅させるか、ちゃんと盾を使わないとダメね……」

「次は右から来ますから、構えて!」

「我に指図するな天使の若造、そう何度もくらうもんですか!」


 右から薙ぐようにして炎が吹き荒れたが、今度は盾が完全に攻撃を防いだ。

 

「ママすごいすごーい!」

「うふふ、言ったでしょ? 我、結構うまいんだから!」

「あとはこれを繰り返すだけです、たたみかけましょう! ――うわぁ!?」


 一瞬の間にミカエルと涼子のキャラが瀕死に陥った。画面上のベルゼバブは身体を変形させ、さらに禍禍しい姿へと変貌を遂げた。


「第二形態、だと? ふざけんな体験版にはそんなのなかっただろ!」

「ヌウウウウ! まがい物風情が、この万魔の王・ベルゼバブに対し一度ならず二度までも狼藉をはたらくか! もはや慈悲はない、幾万の亡者、幾億の魍魎、幾兆もの凶獣を統べる冥界の君主を敵に回したことを後悔させてくれるわ!」


 涼子の顔はひび割れ、内側から禍禍しい光が漏れる。頭部からはいくつものねじくれた角が伸び、瞳には煉獄が澱んでいた。涼子の身の内に潜んでいた、とうとう姿を現したのだ。このままでは町は地獄に沈む――しかしそうはならない。

 なぜならここには神の使いがいる。

 神軍の統率者がいる!

 涼子が悪魔に変貌した瞬間、ミカエルは!


「うお、すげえ! 最近のゲームすげーな、悪魔の気配まで本物そっくりじゃねーか!」

「天使の若造、貴様は画面が見えておらんのか! はよう我を回復せぬか!」

「あっ、そっかすいません! すぐ行くんでもちこたえてください!」


 ――ミカエルは!


「天使の若造、貴様深入りしすぎだ! 相手の動きをよく見極めぬと、思わぬ結果を招くぞ。あの天使――ルシフェルのようにな!」

「ルシフェルとか涼子さんよく知ってますね~。そうなんすよあの馬鹿が勝手に堕天したせいで、天界と冥界が千年戦争に突入することになっちゃって、本当迷惑してんですよ僕らも! あ、回復薬使いますね」


 ――ミカエルはー!?


「天使の若造、上だ! 上から何か墜ちてくる!」

「あれは……月!? うっそこんなこともしてくんのかよベルゼバブ!」

「えっ、ちがうちがう、我こんなことしたことないだろ。こんなん出来たらとっくに貴様らに勝利しとるもん!」

「それはいいから連打して連打! 連打で押し戻してください!」

「小癪な模造品めが、我にできんことまでしおって!」

「ちょっとママ、また地獄の門開いてるよ! 亡者が勝手に私のお茶飲んでるんだけど!」

「ゆうこちゃんのママは相変わらずだなあ」

「ククク、ちょうどいい。連打の得意な亡者は我とかわれ! 我あまり連打が得意ではないし、爪が割れるの嫌じゃ!」

「ア゛ァ……」

「もうちょっと、もうちょっとですよ、亡者の人がんばって!」

「ハイ゛……」

「押……し……戻したああ!」

「敵は隙だらけじゃ、トドメの権利は貴様にくれてやる!」


 ミカエルのキャラが一閃ベルゼバブを両断した。

 画面上に【ベルゼバブ・討伐完了!】の文字が踊った。


「「ぃやったああああああ!」」


 ベルゼバブとミカエルは互いにハイタッチをして抱き合った。


 *


「すいません、ご馳走になったのに、こんなお土産までもらっちゃって……」

「いいのいいの、今日のお夕飯の残りだから。家で温め直して食べてね」

「それじゃあ、俺はシンイチくん送っていきますね。すいません、お邪魔しました」


 シンイチを家まで送る道すがら、ミカエルはしきりに首をひねった。

 何か腑に落ちない、何かが引っかかる。そんな表情だった。


「どうしたの、ミカエル?」

 シンイチが訊ねた。

「うーん、いや……涼子さんのことなんだけど……」

「あ、やっぱり気づいた?」

「シンイチくんも? だよな、そうだよな? やっぱあの食器片付けるために前屈みなったとき見えた黒いの……ブラジャーだったよな!? あんなおしとやかな見た目で、黒い下着とか、うわー! うわうわうわー!」

「あ、そっちなんだ」


 そっちだった。

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