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町内のヒーローから過剰に好かれてるぜ! シンイチくん  作者: 三村
大好き! わかば町内ヒーローズ! 編
6/26

第六話 プロフェッサー・マッド、狂奔する創造の御手!

 市立正論小学校。

【自由】と【正論】を校風に掲げる、シンイチの通う学舎だ。

 その六年二組。

 シンイチの所属するクラスの様子はこの日、いつもと少しだけ違った。


 その身をあちこちにつまづかせて黒板の上を走るチョークを、ある者はノートと睨めっこをしながら必死に追いかけ、ある者は退屈の骨頂といわんばかりにあくびを吐き、ある者は見向きもせず机の下に忍ばせた携帯をいじくる。

 それらは普段通りだった。しかし――。


「ねえ、あれって」「うん、多分そうだよ」「ふふ」


 囁きあい、目配せしあう。一人二人ではない。大半の生徒が授業そっちのけにクスクス、クスクスと言葉を交わす。


「何してるんだろうね」「誰かのお父さん?」「お爺ちゃんじゃない?」


 シンイチは授業に集中するフリをして、自身に向けられる窃笑と視線を無視した。


「なあ、西園、言いにくいんだが」たまりかねたように教師が口を開いた。

「……さっきから教室のベランダにいるご老人は、お前の知り合いか?」

「ちがいます」

「ずっとお前の名前を連呼しているが」

「ちがいます」

「お前の名前を書いたプラカードまで出してきたが」

「ちがいます」

「まあ、無視したい気持ちもわかるが」教師はぽりぽりと頭を掻いた。「とりあえずお前を呼んでいるから、対応してもらってもいいか?」


 シンイチは不承不承席を立つと、ベランダと教室とを隔てる窓を一つ開けた。


「さっきから何の用だよプロフェッサー・マッド!」

「おおシンイチ、やっと気づいてくれたか!」白衣を着た白髪の老人は、喜色を満面に広げた「新しい発明が出来たから是非お前に渡そうと思ってな」

「後にしてよ! 今授業中なんだよ、見たらわかるでしょ!」

「だってホラ見て見て、じゃーん! 便利量子プリンタ~! 凄いんじゃよこれ、量子もつれ状態になくても強制的に情報を上書き観測して、物質を再構成することができるんじゃ! 欲しいじゃろ?」

「わかんないよ! いるかどうかもわかんないよ!」

「えっ、でもこれ使えば水素爆弾をここに作ることもできるんじゃが」

「じゃあ捨てるよ、人類を代表して闇に葬ってやるよそんな物騒なもの!」

「そ、そっか。でも一応下駄箱に入れとく……ね?」

「バレンタインか! 僕はあんたの初恋か! マッドが凄い発明家ってのはわかったけど、今は授業中だからまた今度にしてよ。みんなの迷惑になるから、じゃあね! バイバイ!」


 シンイチは勢いよく窓を閉め、カーテンまでかけた。マッドはおとなしく帰ったかのように見えた、が。

 ――二限目、国語。


「シンイチ~! 見て見て、五十口径無反動便利デザートイーグルじゃよ~!」

「マッド? 話聞いてた?」

「凄いんじゃよこれ、人間に当たれば一発でミンチにできるし、発射の際の反動エネルギーは瞬時にアポロチョコに変換されて、薬莢の代わりに排出されるんじゃ!」

「帰って?」


 ――三限目、体育。


「シンイチ~! ワシが来たよ~!」

「帰れーーーーー!」

「これ見て見て、空間歪曲便利洗濯バサミ! 指定座標空間を固定させることで、何もない空間を洗濯バサミみたいにすることができるんじゃよ! これなら強度も範囲も自由にできるし、何より勝手に外れたりしな、あ、シンイチ、痛い痛い、ワシのまぶた挟まないで、それ使用者にしか外せないから、痛い痛い痛い下唇痛い下唇挟むのやめてやめて、ふぃンイチやめてふぃンイチ、痛い痛い痛い」


 ――四限目、算数。


「ふぃンイチ~! ワふぃじゃ~!」

「懲りろーーーーーーーー!」

「これこれ、便利筋肉襦袢! これを着るだけで、プロの格闘家が何人束になっても敵わない最強のアスリートになれるんじゃよ~!」

「じゃあ何で今なんだよ! さっきの体育の時間にもってきてよせめて!」


 突っぱねても突っぱねてもマッドは次々に新しい発明品を作っては、シンイチの元を訪れた。その度に、冷ややかな視線を受けるのはなぜかシンイチだった。

 その理不尽さに、我慢の限界が訪れようとしていた。


「あのさ、プロフェッサー・マッド。僕のために何かを作ってくれるのは嬉しいんだけどさ、学校に来るのはやめてよ。その度に授業が中断されて、みんな迷惑してるんだよ」

「そのことか。いやすまなかった、この間はついつい熱が入りすぎてしもうて……。しかしもう大丈夫じゃ、もう授業を邪魔するような真似はせん。約束するよ」

「……本当に?」

「本当じゃとも!」

「じゃあ聞くけど、何で今日来たの?」


 遠足用のバスの中、並んで座るシンイチとマッドに全員の視線が集中していた。


「はて?」

「はてじゃないよ! はてじゃないんだよ! なんで遠足のときまでいるんだよ、しかも僕の隣に! 本来だったらゆうこちゃんが座ってるのに、楽しみにしてた遠足で、何が悲しくてジジイとランデブーなんだよ!」

「いや、授業じゃないから大丈夫かと思ったんじゃが」

「大丈夫なわけない空気が流れてるでしょ! 見てよあの担任の、このまま点呼とっていいかどうかわかんない顔! 今すぐバス降りてよ!」

「いやでも今日のは本当にすごくて、ほら、分子分解便利銃! 指向性を持たせた分子分解光線によって、照射した物質を粉々にするんじゃ。例えば、この缶ジュースを――」

「いらないから持って帰ってよ!」


 シンイチがマッドを押し退けた瞬間、分子分解銃の照準が外れ、バスの通路に光線が照射された。「あっ――」何が起きたか理解する間もなく、バスは粉々に分解され、跡形もなく消滅した。


「お、おい、バスがなくなったぞ!」「遠足どうなんの!?」「あーあーあー……」


 容赦ない非難と罵声がシンイチに浴びせられた。


「し、シンイチ、すまん。ワシ、こんなつもりじゃ……」

「マッドの……バカーーーーーーーー!」


 目に涙をいっぱい溜めたシンイチが絶叫した。


「絶交だ、マッドなんか! 大嫌いだ、もう顔も見たくないよ!」

「し、シンイチ! 違うんじゃ、ワシは、ワシはただ――」


 走り去るシンイチにマッドの声は届かなかった。


 *


「オカエリ・ナサイ」


 ただいまも言えないほどしょげたマッドの背中を見て、彼のメイドロボットであるイモニカイザーはすぐに何かを察した。


「学校デ 何カ アッタノ デスカ」

「シンイチに嫌われてしもうた。もう顔も見たくないと、はは……」


 カイザーは暖かいココアを入れながら事の顛末を聞いた。ぼそり、ぼそりと、自身の失敗談を語るマッドは、まるで歳相応の老人で、カイザーの知る狂気の科学者のそれとはかけ離れていた。

 話しを全て聞き終えたカイザーは、ため息の代わりに耳から蒸気を噴いた。


「マッド博士 ハ ドウシテ シン・イチ ニ 発明品ヲ 与エル ノ デスカ?」

「……あれはワシがまだ悪の秘密結社に所属しとった頃か。空き地でな、泣いとる子がおったんじゃ。ラジコンが壊れたらしくてな。ワシはそれを直してやった。気まぐれじゃ。それなのに、その子はまるで死んだ母親を生き返らせてくれたような顔で喜んでくれた。ありがとう、ありがとう、おじいちゃんは魔法使いみたいだね、と」


 言って、マッドはココアを一口すすった。


「ショックじゃったよ。それまで人を困らせることしか考えてこなかったからの。想像もしなかった科学者としてのあり方に気づかされた。人に喜ばれる、求められるということが、これほどまでにまばゆく、誇らしいものとは――」

「ソノ子 ガ シン・イチ ダッタノ デスネ」


 マッドはすとんとうなずいた。


「じゃが嫌われてしもうた。どうしてかの。ラジコンであんなに喜んどったから、もっと凄いものを作ってやればと思うたんじゃが……はは、情けない。悪魔のプロフェッサーと呼ばれたこのワシが……子ども一人喜ばせられんとはな」

「ワタシ ハ 博士 ガ 間違ッテイル ヨウニ 思エマス」


 普段めったに意見しないカイザーのその言葉に、マッドは驚いたように目を見開いた。


「スミ・マセン。シカシ シン・イチ ハ ラジコン デハナク 直セナイト 思ッテイタモノヲ 直シタカラ 喜ンダノデハ ナイデショウカ」

「直せないと思っていたものを……直した……」

「博士ガ 与エルベキ ハ 道具デナク 可能性ダト 思イマス。ワタシニ トッテ アナタハ 博士ドクターデスガ……シン・イチニ トッテ アナタハ ヤハリ 指導者プロフェッサー デ アルベキダト 思イマス」

「可能性……不可能を……可能に……無から、有を……そうか、ふふふ、そうかそうか」


 く、くくく、とマッドは気味の悪い笑いを漏らし、急に立ち上がった。


「博士 ド ドチラヘ?」

「知れたこと、シンイチの学校じゃ。不可能を可能にするんじゃよ!」


 高笑いするマッドのその眼に光が戻った。

 情熱と狂気がないまぜになった眼だった。

 カイザーの良く知る眼だった。


 *


 窓からグラウンドを眺めながら、シンイチは深い溜息をついた。

バスを消滅させた罰として、彼のクラスのみならず全校の遠足が中止になったのだ。


「よし、みんな席につけ」職員室から戻ってきた担任が言った。「今から授業をする」


 その言葉にクラス中が不満と非難の大合唱を起こした。


「やだよセンセー! なんで授業なんだよ! ホントなら遠足だったはずだろ!」

「仕方ないだろ、バスが消えちゃったんだから」

「だったらバスが消える原因を作った人だけが授業を受けるべきだと思いまーす」「賛成」「さんせー」「だいさんせ~い」


 ……最悪だ。そう呟いてシンイチが頭を抱えた――そのとき!


『諦めるのはまだ早いぞい、シンイチ!』


 突如、校内放送用のスピーカーから流れたその声に、シンイチは思わず立ち上がった。


「この声……プロフェッサー・マッド!?」

『シンイチ、ワシは間違っておった。科学者がすべきことは技術をひけらかすことではなく、技術によって可能性を示すことだったんじゃ。そんなことにも気づけずにワシは……すまぬ……』

「マッド……」

『そういうわけで、今から遠足に行くぞい! シンイチ!』

「は、へ? 行くって、でもバスが――」


 言い終わるのを待たずして、猛烈な地鳴りがクラスを襲った。「な、な、なに、何、地震!?」否、地震ではなかった。巨人のいびきのような轟音にもかかわらず、クラスは平穏そのものだった。生徒の一人がたわむれに立てた鉛筆が、微動だにしないほど平穏そのものだった。


『バスなど必要ない! そんなものがなくとも、遠足は可能じゃ!』


 微かな浮遊感のあと、ゆっくりと窓の外の景色が流れ出した。地面を踏みしだく音が聞こえた。校庭の木々が小枝のごとく踏み折られる音がした。


「う、浮いてる、いや、動いてる!?」


 それは地震ではなかった。

 動いているのは地面ではなく、シンイチたちの校舎そのものだった!


「うおおおお、すっげ、何これ何これ!」「動いてんの? 学校が!?」


 生徒たちはベランダから一斉に身を乗り出した。外壁のあちこちから電柱をより合わせたような足が生え、それらが古代の爬虫類が如く校舎を動かしていた。


『これがプロフェッサー・マッドの新発明・無機物変換便利細胞メタルオーガナイザー・セルじゃ! コイツにかかれば石の塊だって生き物のごとく動き出すぞい! どうじゃ、すごいじゃろ!』

「すごい……! けども! 流石にやりすぎだよマッド! いやこれまでもやりすぎだったけど、学校ごと動かして、どうするんだよ地上の人の被害とか、あと中にいる僕らどうなんの!?」

『カーカカカ! 心配するなシンイチ、ちゃんと地上の人間に被害のないルートを選んでおるし、この校舎の中にいる限り、君らの安全は百パーセント保証されておる! 外で戦争が始まっても授業ができるぐらいのな!』

「いやそう言われても、ねえ先生、いいんですかこんなの許しても!? 先生!」

「みんな席にもどれー。授業続けるぞー」

「おや? 先生?」

「大丈夫らしいから授業続けるぞ西園、教科書七十ページの問題答えてみろー」

「待って待って待って、違うでしょ。今授業続ける感じじゃないでしょ。学校動いてるんですよ? こんな超常現象目の当たりにしたら、授業どころじゃないでしょ普通!」

「西園わかんないかー?」

「その適応の早さがわかんないですよ!」

「じゃあ橋本、答えろー」

「無視かよ」

「答えは源義経です」

「生徒の鑑かよ」

「じゃあ次、坂崎。あー……今、教室の外を飛んでる飛行機の名前、言ってみろー」

「自衛隊配備戦闘機F-15J 通称『イーグル』です」

「は?」


 答えるや否や、校舎の一部から耳をつんざく爆発音が轟いた。


「は? は? はあ!?」

『チッ、撃ってきおった』

「う、撃ってきたって、あれなんなんだよ、なんで攻撃されてるんだよ僕らが!」

『自衛隊のハエどもじゃ。止まれ止まれとうるさいから、ちょいと撃退してやったら、奴ら本気になりおった』

「ちょいと撃退じゃないよ! 国家に反逆する前に一言いってよ!」

「西園、席につけー」

「いやさすがにもう授業なんてしてる場合じゃないでしょ、僕ら攻撃されてるんですよ!?」

「西園、なに勘違いしてるんだ。これからやるのは社会の授業じゃない」


 担任教師が黒板に勢いよくチョークを走らせた。


「――社壊だ」


 うおおおおおおお! と、クラスメイトたちは一斉に拳を突き上げ高らかに吼えた!


「いやいや、いやいやいや」

『よくぞ言った! こんなこともあろうかと、君らの机を全てタブレット式のレーダーマップに変換しておいた! タップしたターゲットにレーザーが照射されるぞい! 思う存分戦うのじゃ!』

「いや、あのさ」

「ゲーセンで鍛えた腕前、今ここで見せてやんぜ! なあシンイチ!」

「ボクだってやるときはやるんだ! そうだろシンイチくん!」

「この遠足……絶対に成し遂げようね! シンくん!」

「なんでみんなノリノリなのよ、感じてよこの温度差」

『シンイチはパイロットの生死を案じておるのじゃな? 安心せい、照射されるレーザーは戦闘機を無力化させるだけのものじゃ。人命は奪わん!』

「いやそのステップの心配はもうしてないんだよ。これ以上通知簿に書けない事件に巻き込まれたくないだけなんだよ」


 生徒たちの気炎に水を差すような爆発音が轟き、さらに校舎全体がきしみ始めた。


「今度はなんだよ!」

「理科室が被弾! 火災発生してます!」

「第一、第二隔壁降ろせ! スプリンクラー作動させろ!」

「ダメです! 電気系統もろともやられてます!」

「何の会話なんだよ!」

「やむをえん、理科室を破棄パージしろ!」

「し、しかし移動しながらの破棄パージは……!」

「大丈夫だ、お前なら出来る。避難訓練を思い出せ!」

「は――はいっ!」

「やってなくない!?」


 校舎が一度大きく震動し、白煙もろとも理科室の残骸が中空を舞った。


「本当に理科室捨てちゃったよ、大丈夫なのこれ……」

『案ずるな。理科室は破棄しても問題ない箇所じゃ』

「そ、そうなの?」

『うむ。ホルモンで言うところの、ハツじゃ』

「じゃあ致命傷だよ。どうするんだよ心臓ハツ放り投げちゃって!」

『ないのなら、外部から補えばよい!』


 マッドが叫ぶと、校舎から幾条も触手が出現した。それらは意志をもつ蛇がごとく中空を這い、一直線にある建物に向かって伸びた。その先には――他校の校舎だ! 

 触手は他校の校舎から理科室だけをもぎ取ると、廃棄された理科室跡に埋め込んだ。


「理科室移植完了! 拒絶反応ありません!」

「よし!」

「よくねえよ」

「おい、なんだこりゃ、どうなってんだ……俺たちはどうしてここに……?」


 シンイチのクラスに見慣れぬ制服の生徒たちがぞろぞろとやってきた。


「その制服は……詭弁小学校の! どうして君たちが!?」

『どうやらさっき取り込んだ理科室に他校の生徒たちが残っとったようじゃな』

「お前らは正論小の……なるほど、そういうことか。へへっ、おもしれえじゃねえか!その遠足とやらに、俺たちも一枚噛ませてもらうぜ!」

「フン、いつもはいがみあってる俺らだけど、今日ばっかりは合同遠足としゃれこむか!」

「足引っ張んなよ、詭弁小!」

「お前らこそな、正論小!」

「だからなんで君らそんな飲み込み早いの?」

『お喋りしとる暇はないぞい! 目的地まであと数百メートルじゃ!』


 窓からも目的地である緑地公園がうっすら見えた。


「もう一息だお前ら! レーザー弾幕張れ! 戦闘機を近づけさせるな!」

「ジャミング・ビット限界まで射出だ、誘導ミサイルを攪乱させろ!」

「対地レーザーは詭弁小に任せろ! 一歩たりとも寄せ付けさせねえぜ!」

「あと百メートルだ! 気合い入れろお!」

「右舷から戦闘機の大編隊だ! シンイチ頼む!」

「うるせーバーカ! もうなんていうか全員バーカ!」


 自衛隊からの弾幕の雨あられをかいくぐりながら、正論小学校校舎はその巨体ごと倒れ込むように緑地公園に到着した。


「や、やった……」


 生徒全員が抱き合い、吼え、喝采をあげた!


「は、はは……やったぞ、着いた、はは、着いたぜ……!」

「俺たちが、俺たちの遠足が勝ったんだ!」

『よくやった、それでこそワシの自慢の……生徒たちじゃ!』


 *


「いえ、あの、はい。その……いえ、ワシは国家に反逆とかそういうんじゃなくて……あの、はい、遠足をね? あの、子どもたちの夢を……不可能を可能にできるっていうのを伝えたくて……あっ、はい。すいません。ヒーロー証……あ、はい、あります。えっと、署の方に? 事情聴取的な? あ、逮捕。あー……その前に、ちょっと弁護ロボ作ってもよいかの? あ、ダメ。あ、はい。はい。すいません」


 その後、マッドはしばらく町から姿を消した。

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