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町内のヒーローから過剰に好かれてるぜ! シンイチくん  作者: 三村
大好き! わかば町内ヒーローズ! 編
12/26

幕間 ■わかば町公認ヒーロー一覧

■001 ゴールデンホークのリョウ


 太陽の加護を受けた正義のヒーロー。

 黄金の鷹を模したマスクを被り、大空をマッハの速度で飛び回ることができる。嵐を起こすホーク・ウィングや全てを見通すホーク・アイなど、彼の持つ七つの超能力はどれも強力なものばかりだ。ゴールデンホークが高くいななくとき、悪しき者は恐れを成して逃げ出すことだろう。平和と人々の笑顔をなによりも愛し、それを乱そうとする者には自らを省みずに立ち向かう勇気の持ち主だ。盗癖があるぞ!


■002 ブラッディ・マリー


 和装の喪服に身を包む妖艶な美女。

 皮膚に触れた液体を全て自らの血液へと変化させ、意のままに操る能力を持つ。雨の日にマリーと対峙した悪党は、一生醒めない悪夢にうなされ続けることだろう。しかしその能力の壮絶さとは裏腹に、燃えるような恋愛に憧れる一人の可憐な乙女としての一面も持っている。化け物として忌み嫌われた彼女に屈託なく接してくれるシンイチに対しほのかな慕情を寄せているが、当のシンイチからは「いつも錆びたフェンスみたいな匂いするなこの人」と思われているぞ!


■003 牛尾涼子(万魔の王・ベルゼバブ)


 シンイチの幼なじみである牛尾ゆうこの母親。

 その心の裡に魔王ベルゼバブとしての人格を秘めている。普段は主人格である牛尾涼子が身体を支配しているが、娘がピンチに陥ったり感情がたかぶったりするとベルゼバブの人格が表に出てくる。もしもベルゼバブが身体を完全に乗っ取ってしまえば、地獄とこの世の境目がなくなり、世界中に亡者が溢れ、煉獄の炎が地上全てを焼き尽くしてしまうが、そのことに目をつむればとてもやさしいママである。主人格のままでもマッハの速度で動いたり分身したりするが、生まれつきなのでベルゼバブは関係ないぞ!



■004 究極庄内地方破壊兵器・イモニカイザー


 山形県庄内地方出身者を絶滅させるため、プロフェッサー・マッドにより作り出された人型決戦兵器。

 動きこそ鈍重ではあるものの、片手で電車を軽々持ち上げる膂力を誇る。基本兵装としてロケットパンチ、ジェットソバット、イモニウムレーザーがある。芋煮会のあるところに現れては、あらゆる装備を駆使して芋煮鍋の略奪行為に及ぶが、庄内地方出身者は芋煮会を邪魔されるとほぼ死ぬ、とプログラミングされているためそれ以上は何もしない。奪った芋煮は家で温め直しプロフェッサー・マッドと一緒に食べているぞ!


■005 プロフェッサー・マッド


 IQ八兆の天才科学者。

 かつては悪の秘密結社に所属し、さまざまな怪人や兵器の開発に携わっていたが、彼の悪魔的な研究欲を危険視した組織により解雇された。以降はフリーのマッドサイエンティストとして、様々な研究機関を渡り歩いてはその辣腕をふるうが、すぐ機密情報とかの言っちゃいけないやつをネットやブログで漏らしては炎上しているため、業界では「難あり」との烙印を押されている。彼の発明を純粋な眼差しで褒めてくれたシンイチに心を打たれ、今は町を守る側のヒーローとしてシンイチに様々な武器を提供している。使ってもらったことは一度もないぞ!


■006 大天使ミカエル


 まばゆいばかりの光に包まれた翼をもち、燃えさかる抜き身の剣を携えた四大天使の一人。

 シンイチの住むわかば町にただならぬ邪悪な予兆を感じやってきた。しかし町は割と平和で、予想してたような厄災や悪魔の襲来などもないが、勘違いだと認めるのはダサいし、すぐ天界に戻ったりしたら他の天使からめちゃくちゃバカにされるのでそのままなんとなく町に住み着いた。人間界に溶け込もうと町内会行事へ積極的に参加しているうちに、シンイチと仲良くなる。休日は主にTSUTOYAのゲーム試遊機コーナーで時間を潰すぞ!


■007 流体金属のダザイ


 意志を持つ特殊な流体金属。様々な形に姿を変化させることができる。

 そのプロフィールは全て謎に包まれており、名前はおろか、自分がどこで、どうして、どのような目的で産み出されたかもわからない、のをいいことに、シンイチの両親が勝手に「玉川上水と間違えて溶鉱炉に飛び込んだパラレルワールドの太宰治」と決めつけた。戸籍をもたない彼がヒーローになるためには後見人が必要だったが、あらゆる家電に変身でき、しかも電気代すら必要としないことを知ったシンイチの母親が、完全な善意からダザイの後見人を申し出た。現在は西園家に空気清浄機として居候をしているぞ!


■008 ミョウガ食い過ぎの斬九郎


 本名は真柴斬九郎。前世は江戸中を震え上がらせた伝説の人斬り。

 修羅とまで呼ばれたその陰惨な前世の記憶を封印するため、食べると物忘れがひどくなるという迷信にすがってミョウガを食べ続けているが、シンイチは真に受けていない。ミョウガがなくなると人格もかつての人斬りに戻るというのも、シンイチは信じていない。人斬りの人格を取り戻した残九郎は、右手で掴んだあらゆる物体を仕込み刀として扱う能力を持つが、シンイチはその力を使っているところを一度も見ていないため「また始まったよいつもの嘘が」と思っているぞ!


■009 黒薔薇のジョニス


 さまざまな毒の香りを仕込んだ薔薇の花弁を自由自在に操るダーク・ヒーロー。

 その華麗な身のこなしとトリッキーな戦術で、わかば町内でも屈指の実力を誇るが、自分の知らないことを一人で処理するのが死ぬほど苦手なため、誰かが襲われてても他に知ってるヒーローがいないと基本的に助けない。悲鳴が聞こえても、それが入ったことない定食屋からだったりすると絶対に入らないし、あんまり喋ったことない人が町中で絡まれてても会釈で済ます。親しいヒーローがいる場所でないと本来の実力を発揮できない彼のことを、シンイチは心底見下しているぞ!


■010 ギャンブルマスター・甲斐


 本名は甲斐竜一。舌戦、心理戦に長けた賭博専門のヒーロー。

 類い希な観察眼で相手の動揺やミスを素早く見抜き、不動の冷静さでもって勝負を自分のペースに引き込む天才。勝負事の場に現れては代打ちを申し出るが、ありとあらゆるギャンブルのルールをふんわりとしか把握していないためほぼ負ける。知らないなら知らないと認めればいいのに、へたに知ったかぶって勝負を続けるからさらに負ける。じゃんけんなどの単純なゲームや、唯一知ってるババ抜きにおいては無類の強さを誇るが、だからなんだ!

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