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課金!!について語ろう

今日もいつも通り可もなく不可もない日常業務が続き、昼休みを知らせる音がなる。

この第3支店は副都心にあるため、近隣飲食店に事欠かず、ほとんどのものが外に出ていく。

が、鉄平は自分の机で愛妻弁当を開き、PCの画面で午前中に行き届いていないメールのチェックをだらだらと始める。

「あー!!死んだ。」

そしてもうひとり、徹平が誘えばついて行くが基本昼ごはんを食べない銀が悲鳴を上げる。

「ゲームか?」

「当たり前です。せっかくのスタミナが、」

「降臨?」

「そうです、死んだ、テンションダダ下がりですよ。」

「コンテニューすれば?」

大学を卒業してからはゲームなんて触ったことのない鉄平だったが、携帯で無料でできるゲームを銀の影響で多少は触っているため、だいたい何をしているかは分かるようになってしまった。

「ダメです。今石がないです。」

「買えばいいじゃん。」

「いやいや、ダメでしょ。」

「なんで?お前金がないわけじゃないだろ、というか普段めっちゃゲームに金出してるじゃん。先月何本買った?」

「先月は2つだけです。」

「今月は?」

「とりあえず予約してるのは1つ、あとほぼ買うのが1つ。買いそうなのは3つです。」

「そんだけ買っているのに、なんで課金はしないんだ?」

携帯のゲームは基本無料でできるが、アイテムを購入するのにお金が必要になる。

このゲームではプレイするのにスタミナを使用し、それがなくなれば、時間で回復するのを待つか、そのアイテムを使って回復させる必要がある。

アイテムは普段からなにかのイベントごとにもらえ、鉄平のように、暇つぶしに触っている程度で、あればそれで事足りるし、そんなに本気でやっているので使いたい時に使えばいい。だが、銀のように本気でやっている人間が効率よく遊ぼうとすると、そのアイテムをいつ、どの用途で使うかが重要となる。

それこそ、トッププレイヤーになろうとすれば時間もお金も大量にかかる代物だ。

別に銀はトッププレイヤーになるつもりはないが、遊びに本気な銀には無料で貰える分だけでは不足しがちだ。

「意外ですね、課金肯定派ですか?」

「まぁ、俺は金がないから課金しないけど、なんでお前がそんなにこだわっているのか理解できない。」

「いや、課金したら負けかなって」

「でもお前、この間お前んちでゲームさせてもらったとき、買ってるのあったじゃなん。」

「あれはそうですけど、、でも俺据え置きでもアンロック型には絶対金だしませんよ」

「アンロック型?」

「最初からソフトの中に入っているのに、ウェブでキーを購入しないと使えるようにならないやつです。最初から入ってるならやらせろって感じじゃないですか、

それこそ最初からその分上乗せして発売してくれたら買いますけど、その姑息な感じが気に入りません。」

「なんだよそれ、それさ、別にそんなこと知らなかったら、気にならないだろ、」

「いや、知った以上はダメでしょ。というか許しちゃダメでしょ。」

「お前必ずゲーム新品で買うし、値段全然気にしないよな。」

「当たり前ですよ、一日前にゲットできるなら1万まで出します。

それに中古を買うとかありえないです。

それでは貢献ができないわけじゃないですか、次のものを作ってもらわないといけないわけですから、」

「そんなにゲーム好きなのに、そんなゲームの面白さに関係のないところでクソゲー呼ばわりとかするんだよ。」

「う、それは、、」

銀は以前課金要素がひど過ぎるということで、烈火のごとく演説をしたのを思い出した。

「俺はいいと思うけどな、そういうのも、ただで最初できるわけで、」

「いや、そういうのが当たり前になると業界全体がただが当たり前になるわけですよ。」

「まぁ、何でもかんでもタダになるのはこういう表現とかだと辛いな、音楽も映画もただで手に入るのが当たり前だとかそういう感覚で違法ダウンロードする子もいるわけだから、 タダが当たり前は、その文化の発展には悪影響だわな。」

「でしょ!」

「でも、この携帯だったり、そういうゲームの課金要素だって商売の形が変わっただけだろ、俺らが自制心があれば問題ない分けろ、それこそお前の言う貢献ができるわけだよ。」

「いや、そういうこと言うと大作ゲーム作るよりも、携帯ゲーム作るほうが儲かるって、」

「そりゃ商売として成立させないとな、別にゲームに限った事じゃなくて、昔から絵かきもパトロン見つけてそれで生活を保証した上で、文化を発展させてきたわけだから、

昔からなんの変わりもないだろ、それにもし、そいうものに大作ゲームが、潰されてなくなるかっていうかとそうじゃないだろ。」

「でも、ですよ、今は減ってきてますよ。」

「そりゃ技術レベルが上がってビッグバジェットじゃなけれりゃまともに作れないだし、時間も人もかかる。それこそ、漫画、じゃなかった、アニメとも一緒みたいなもんだろ、アメリカの観たいにヌルヌル動くのばかり作れないから、アイディアと表現力で勝負する日本のリミテッドアニメが負けてるかっていうとそう言うもんでもないだろ、」

鉄平は昔から漫画、アニメが好きで、今ではあまり見ないが、高校、大学の頃は銀よりも圧倒的に見ている為、そこの知識と理解度はある。

「要は勝負できるものにするのが大切なわけで、お金が無いなりに勝負できるために考えた、そしてそれを生かすための集金手段、それも立派なものだと思うけどな、、、、それほど反論はないが、気に入らないという表情だな。」

「当たり前です、俺は王道JRPGがやりたいんですよ。ボーイズミーツガールですよ。」

「お前、女の人好きになったことないくせに、、」

「余計なお世話です。王道の方がテンション上がるんですよ。」

「まぁ、そこは別に否定はしないよ。俺もそういうのやりたいし、ま、とにかく俺はそんなにゲームが好きで、その携帯のゲームも俺の数十倍やっているお前がそんなに課金を否定する理屈がわからんということだ、それはただでも手に入るものに金を出したくないってことか?」

「いや、そういうわけじゃ。」

「じゃあ、面白くないから金だしたくないのか?」

「いや、めっちゃ面白いですよ。すぐにできる携帯ゲームでここまで面白いの初めてです」

「だったら、課金してもいいだろ。」

「うーん、そうっすね、でもやっぱり、この上限のない感じが、、、」

「それはお前がこれをコンシューマーゲームと比較するからだよ、アーケードゲームと比較する方が妥当だろ。ゲーセンだとワンゲームごとに金払うだろ、そこには違和感無いだろ、それこそ、100円かかってるわけだから緊張感も出るわけで、逆にクリアするために無限に連コインするのは、潔くないだろ。」

「確かに、、、」

「あれと同じで考えろ、自分の中でいくらまでって決めてやればいいだろ。そもそもゲームでもレベルあげまくったり、コンプしたりしたらつまらなくなるだろ、

縛りがあるから面白いわけで、お前の中でルールがはっきりしてればいいだろ、それこそ、月3000円とか決めて1日ワンコイン感覚でいい感じに緊張感も出るし、ストレスもないだろ。」

「うわー、珍しく先輩いいこと言った。」

「宗像先輩はいつもいいことしか言わないわよ、あなたと違ってね。」

「うわ、古賀さん、いつ戻ってきたの?」

「ずっといたわよ、昼からミーティングでしょ、わざわざでないわよ。」

「便所飯?」

「あんた本気で殴るわよ。」

古賀遥は銀の頭を小突くと、食事の終わった鉄平に午後からのミーティングの資料を渡し、簡単な説明をする。

「それここいいんじゃない、」

「えなにが?」

「ゲームに課金、」

意外な言葉に鉄平も驚く、

「え、古賀さんもゲームするの?」

「いいえ、まったく、でもそちらで散財してくれた方が私としては机の周りのゴミが増えなくて助かります。」

「あぁ、そいうこと」

「ゴミじゃない芸術品だ。それに古賀さんには賄賂渡してるでしょ!」

「賄賂?」

「多分、コンビニのパンとかのことを言っているのかと、」

「パンだけじゃないっでしょ、この間はコーヒーもつけた!」

「あれはあなたがバカだから、みんな買ってるから自分持って買ったあとにミルクと砂糖を貰わないといけないのを気づかなくて、押し付けただけでしょ。」

「そもそもお前、ブラックどころかコーヒーも飲まないだろ」

「コーヒー牛乳こそ至高です。」

「ホントバカね。」

「しかし、確かに古賀さん結構銀に餌付けされているよね。」

「え、餌付け、、」

「あ、いや、ちょっと表現が悪かったね。」

「そうっすよ、結構買ってあげてますからね。それになんだかんだで食べるし」

「、、、、それは、その、毎回新商品ばっかり買ってくるからで、、それに、その、、」

古賀は思い返せば週に3回ほど、銀からお菓子かパンか何かを貰うのがあたりまえになってしまっている、それのせいで午前中になにかつまむのがクセになっている

はっ、最近の体重増加の原因はこいつか!と無言で銀を叩くと、会議室の準備をしに出て行った。

「叩かれた、痛くないけど不条理です。」

「まぁ、今のはちょっとな、さって無駄話は終わり、もうそろそろ、お前も会議の準備しろよ。」

「うっす、その前に課金するためのカードを買ってきます。

先輩の見事な回し者ぶりに決めました。月3000円の課金、古賀さんへの餌付けを少し減らせば痛くはないって。」

「餌付け、、、お前絶対本人の前で言うなよ。俺が責任感じるだろ、、」


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