回想編㊲ 新しい家族
「ところでじゃ! この二匹(仔犬、子猫)は、たいそうお主達を気に入ったようじゃの~♪ 」
肥沃のその言葉に、あたしは足元にいたあの仔猫の顔を見た。
「にゃぁ~♪」
その白い仔猫は、目を細めて小さな口を健気に開き、一言鳴いた!
ビシャーーー!
その可愛いらしい鳴き声を聞いた瞬間、あたしの体内に電撃が走ったわ!
その衝動は、可愛らしさだけの物では無く、触れ合いたいだけの物でも無い!
なんだか、妙な懐かしささえ感じるような衝動だった。
(な、何なのかしら!この感じは、、、)
生まれてから初めて感じる様な種類のその衝動に、あたしの精神が吸い込まれてしまいそうになった。
( はっ!仔犬の方は)と、
ふと隣の秀を見てみると、彼もまた、1匹の仔犬と見つめ合っていたのだった。
いつもは、どこか抜けていそうな雰囲気の秀にしては、珍しく気が引き締まった感じがしたのだった。
しかし、長い付き合いのあたしには、それがなんとなく理解できたの。
(恐らくは、今のあたしと同じ気持ちなんだわ!
秀も、きっと、、、)
その時、秀もまた、お互いに惹かれ合っていたのだった!
あたしはその感情がなんかのかは、その時は分からなかったけど、一つだけハッキリと分かった事があったわ!
この子は、あたしの大切な何かなんだって事だけは、、、
そんな事を思っているうちに、肥沃が何やら、二匹とまるで話をしているかのような素振りを見せたわ。
「ふむふむ、そっか~そっか~お前達♪」
すると、肥沃は、大きく頷き、何かを決断した様に彼は、大きく一度、深呼吸をし、長い白いひげを擦りながら、話してきた。
「お嬢ちゃん達、、、すまぬが、この子達を一緒に連れて帰ってはくれぬかの~?」
「はいぃぃ~?」
「な、なんだとう~!」
その急な展開にびっくりしたあたし達だった。
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