パワーの牛五郎
《登場人物紹介》
【楓】
天女見習い
10代の天才 くのいち天女 香徠忍者
普段は強気だが、いざ恋愛となると、『超うぶ』 に変貌してしまう。
幼なじみの秀を追って、偶然天女になった。
夢獣は、マンチカンの『きなこ』
【もねか】
version1
大きな垂れ耳がチャームポイントの雪うさぎの獣天女
いつも大好きな人参をくわえている
なまった方言で話す癒し系
かなり、おっとりとした性格
今を全力で生きる現在進行形少女
【だいこん役者＆提灯アンコール】
天上界ピュアアイドルフェスティバルの司会者コ ンビ
滑舌の良いだいこんと毒舌のちょうちんアンコウの絶妙コンビ
【黒奈】
version1
カラスの獣天幼女
カラスのフードを被っている漆黒の天幼女
【牛五郎】
version2
牛の獣天人
「パワーこそ正義」の筋肉モリモリマッスルマン
金ピカの花輪がお気に入り
「討伐魔数83！のversion2の強さランクを誇る牛五郎～♪ やはり、そのパワーは、伊達じゃないぃぃ！！！」
「モッモォォォォォォォーーーー！」
司会のだいこん役者の紹介に合わせて、牛五郎が吠える！
(場内の歓声)
「フンフン♪フンフン♪」
その雄叫びに反応した牛五郎推しの才子達が、皆、腕を組みながら左右に揺れていたのよ·····
「な、何よ·····これ？」
その異様な雰囲気に、額を流れ落ちた冷や汗を感じたあたしだった。
先程とは場内の空気が、ガラッと変わった。
あたしは、 興味津々に、その変化した場内の雰囲気をじっと眺めていた。
「モッモッモォォォォォォォーーー！」
そんな中、牛五郎は、空から多数の牛達を降らせたのだった！
「えぇぇぇ？ 空から牛さんが降ってきたわ、なんて事すんのよぉ！ このままでは、牛さん達が地面に叩きつけられちゃうじゃない！助けなきゃ！」
あたしは、そう思い、咄嗟に走り出す構えをとった。
しかし、次の瞬間！ その行為は不要と化す。
なんと！
空から降って来た牛さん達は、お尻から雲の上へと落下し、またその反動で空へと消えて行ったのだ！
まるでトランポリンで遊んでいるかの様に·····。
そんな楽しそうな牛さん達の姿を見て、安堵したあたしだった。
「そ、そうよね····· 。これはフェスティバル！ よく考えたら、怪我する事なんてしないわよね·····アハハハ」
苦笑いするあたしの姿を見た、もねかは、黙って人参をかじりながら、そのアメジストのような紫の瞳で、あたしを不思議そうに見つめてくる。
こ、これは、恥ずかしいぃ···············。
と、頬を真っ赤に染めた楓がそこにはいた。
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