あたしの本心
あの女‼️ あたしの知らない所で、秀と‼️‼️‼️
楓の目の届かないシーンは、
スピンオフ作品にて公開予定✨
いよいよ「おかよ」が秀を誘惑しだした!
その後も平華絢爛京へと向かい続けるあたし達は、連日連夜、【悪鬼】と【恋敵】との戦いだった!
シュルルーーー!
「次から次へと飽きずに出てくるわね!悪鬼」
「そうだね。でも俺も楓も随分と強くなったよな」
「うん、確かに」
そんな中、
「お疲れ様でしたー♩ 秀様~ はい、布でございます。これでお汗をお拭きになってくださいね」と、恋敵のおかよさんが秀に媚びを売ってくる。
イライライライラ! メラメラメラメラ!
それを見たあたしの怒りの炎は燃え上がるのだ!
(ダメだ、ダメだ。このままでは、天女のあたしが闇堕ちしてしまいそうだ。 落ち着け!落ち着け! あたし)
【嫉妬】と言う名の地獄に呑み込まれそうな自分との戦いだった。
そして今日も、都への街道を歩いている道中、おかよさんは、怖がっているフリをしてずっと秀に腕組みをしていた。
あたしには敵わない、あの豊満なたわわな胸を秀の肘に押し付けながら甘えている。
それを嫌がらない秀の姿を見たあたしは、
・・・・・・・・・プッチン!!!
遂に今日、あたしの堪忍袋の緒が切れてしまったのだった。
その日の夜、あたしは一人、不安と怒りで眠れなかったの。
真夜中に一人で宿の中庭の縁側に座ってボゥっと、月が水面にゆらゆら映っている中池を眺めていたら、それに気づいたきなこが、あたしに寄って来たのだった。
「ニャーニャー」
そしてきなこは、あたしに体をスリスリしてきたの。
それはまるで、恋で落ち込んでいるあたしを慰めてくれているかの様に⋯⋯
「きなこ~ 教えて~、あたし一体どうしたらいいの? このままじゃーこのままじゃーおかよさんに秀を本当に取られちゃうよ! どうしたらいいの教えて、きなこ! 」
と、あたしは、藁をも掴む思いできなこに何度も何度も必死に訪ね続けたのだった。
「ニャー」
あたしはきなこにその気持ちを打ち明けると、今まで我慢してたものが一挙に解き放たれたかの様に、あたしの目から大量の涙が次から次へと溢れ出し、その涙は月明かりを浴びて輝きながら縁側の床材へ垂れ落ち、床材をみるみるうちに濡らしていったのだった。
「わあぁぁぁぁーーーきなこーーー」
あたしは、きなこをぎゅっと抱きしめ号泣した。
秀達に取り残されたかのような感覚の中、きなこだけが最後まで、あたしの唯一の味方でいてくれたの。
その最愛の相棒の愛情を感じたあたしは、顔を真っ赤に染め、まるで大滝の様に涙が流れ落ち続けていたのだった。
自分の不甲斐なさと今まで何やってたんだろっていう後悔の念に駆られながら⋯⋯⋯。
「あたし、あたし本当にどうしたらいいの?⋯自分でも分からないの。
そんなあたしにも一つだけ分かってる事があるの! それは、秀が居なくなったら、きっとあたしは⋯⋯⋯生きて⋯⋯⋯いけない。
そんな人生考えられないって事だけは! だから⋯⋯⋯あたしは、あたしは、」
【秀の事が大好きなのよーーー!!!】
あたしは、初めて秀への想いを叫んだの!
その時、抱き抱えていたきなこが突如、光り始めたのだった!??
「楓ちゃん! 大丈夫だよ。私が貴方を守るから!!!」
「えっ! きなこ???」
あたしの目の前で、きなこが光に包まれていく。
その光の輝きは、今までの人生で見た事のないぐらい優しくて暖かい、愛情に満ちた光だったの。
そして、強烈な一筋の閃光が走ったの!
「まっ 眩しい」
あたしの瞳に閃光が映り込み、目の前が真っ白になったの。
暫くして、徐々に見え始めたあたしは目の前に現れた何かを、目を擦りながらしっかりと見ようとした。
その先には、黄金色に光り輝く一冊の本が現れていた。
【想い出日記なの‼️‼️‼️】
あたしの涙は、その奇跡の光によって徐々に拭き取られていったのだった。
最後まで読んでいただきましてありがとうございます(☆>ω<)
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