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『錬金997話 コーヒーを収穫する』

『錬金997話 コーヒーを収穫する』


 苦しいのに嫌ではないのだった。

 メヌエットの胸が当たっていて、嬉しいと感じる俺がいるからだ。

 コーヒーを収穫にきたのに、メヌエットの胸に興奮する俺。

 こんなのでは町長としてダメだなと思わないと。

 村長から町長になった。

 昇格したのだし、しっかりとしないと。


「フランツ様~~~」


 スイの声だぞ。


「フランツ~~」


 今度はリアだ。

 農地に来たとか?

 たぶん来てるよな。

 そしたらこの状況は不味くないか?

 メヌエットの下にいる俺の状況。

 見られたら、ヤバいよな。


「あああああ~~~」


「あああ、メヌエット、下に誰かいるのかな、もしかしてコメ神様とか」


「はいそうです。私の下にいます」


 メヌエットは胸を移動させた。

 俺はやっと呼吸ができた。

 ふ~~~~。

 やっぱりスイとリア、他にも居ますね。

 俺をじっと見てますが。


「何をしているのかな」


「いや~~~その、収穫に」


「メヌエットの下にいて胸を収穫してたのかな?」


「違いますよ。私が町長の肩に乗ってコーヒーの実を収穫しようとしたら、倒れてしまって、それで町長が私のクッションになってくれたの。助かったのよ」


「助けたわけか、それならそろそろ離れても良いと思うけどね」


「あああああ~~~そうですね。離れる」


 メヌエットは俺の上に乗っていたのを止めた。

 ちょっと恥ずかしながらだった。

 俺も起き上がるが、スイらは変な目で俺を見ていますね。


「私の胸を町長に触れるのはダメですか」


「ダメってことはないけどさ」


「メヌエットはきになるの?」


「だって、私も町長と結婚したいです」


 とんでもないことを言い出すな。

 以前もあったけどな。

 私も、て、どういう意味だろう。


「結婚!」


「メヌエットはフランツが好きなの?」


「好きです」


「あちゃああ~メヌエットもか」


「スパルネが町長と結婚したと聞きました。だから私も結婚したいなと」


 スパルネが俺と結婚?

 それは、3日間限定のだろう。

 裁縫スキルを得るためにしたものだが、それを本当に結婚したと思っているらしい。

 困ったな、メヌエットを嫌いではいが、リアたちがいるし、結婚しないと言っておくかな。



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