『錬金984話 迷宮を見学する』
『錬金984話 迷宮を見学する』
「言ってない」
「いやいや言ったよ」
「確かに、美味いのは認める。どうやってこんな味に、深いコクがある。異次元の味わいだ!」
「その答えは地上にある。コムギ農地。錬金術で作った農地のコムギは特別な味わいを生む。そしてこの樽も錬金術です。神のコクが出ます」
「また錬金術!」
「ビールまでも錬金術かよ!」
「町の物はフランツの錬金術よ」
「とにかくだ、王都には報告する。国王に知らせる」
「国王も飲みに来たらいい。飲み会です」
「するわけない!」
「まだ下の階がある、行こう」
「まだあるのか」
サティとは別れた。
ビールを飲ませてくれたのでお礼をした。
この下の階層はホーリーウイッチ族がいる。
回復薬の生産をしているのを見学した。
回復薬を大量に生産していて、驚くしかなかったようだ。
国でも回復薬は生産している。
ここのホーリー薬は、また違う回復薬なので、初めて見たらしい。
タップも知らない回復薬だと言っていた。
迷宮を見学して地上に出る。
「迷宮はまだ下の階があるのかい、調査したのか?」
「いいえ、まだ。5階層までだ。下の階は今後に調査予定だ。直ちに封印したいところだが、未定だな」
時間があればする。
忙しいのだ俺は。
迷宮以外にも仕事がある。
「タップとルーリンは見学を終えて、どうかな、町の印象は良くなったかな。町長のことを少しは好きになってくれたらいいのにな」
「なるわけない、むしろ不気味だよ。錬金術で神と呼ばれるのを作っている町。そんな町を放置できるわけないのだ。国王は怒るだろう」
「怒らないで」
「タップが国王を理解させればいい。国王に指導をする」
「指導などしたら死刑だ!」
「怖い国王だこと」
「当たり前だよ」
「とにかく私は王都に帰る。もう見学はいい」
「帰っていいです。その代わり聞きたいことがある」
タップとルーリンは帰るという。
それはいいとして、問題はグラティアスだ。
あいつは王都に帰って行ったのかは聞きたい。
「グラティアスがどこに行ったか知りたい。王都かな?」
「いいや、王都ではない。別の場所だ」
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