『錬金098話 リアの秘密』
『錬金098話 リアの秘密』
「気になった点とは?」
「スイと言うのかな、そこの少女ですけど、私の聞き間違いだと思うが魔竜と言った。聞き間違いですよね」
魔竜のところで気になったようだ。
そりゃそうだろうな、魔竜と魔竜ではないのとでは大違いだもんな。
「魔竜です」
「は?」
スイは簡単に答えたら、女王様は固まっていた。
「魔竜です。アイスドラゴンのスイです。現在は領地の持ち主でフランツ様と暮らしています」
「魔竜? アイスドラゴン!! な、な、なんでアイスドラゴンがこんな辺境の地にいるのよ!」
「私はフランツ様に負けたのです。魔竜は負けたら、その人に従う習性があるの。それでご一緒してます」
スイが軽く挨拶をするように説明したら女王は、
「えええええ!! それじゃ、この領主は魔竜を倒したのかい!」
「俺がアイスドラゴンを倒したんだ。それとフェンリル族のモフルンも戦って倒した後に、俺の農地の番犬になった」
「よろしくねモフルンです、女王」
「まさか!! あの伝説の竜族であるアイスドラゴンに、伝説の人狼フェンリル族も負かしたと!! それじゃ、うちの娘も……」
「はい、私も負けましたよフランツに。とても強い領主。世界最強の領主です」
最強の領主て恥ずかしいな。
精霊であるリアも正直に話すと母親の女王は、
「負けた。木の精霊ドリアード族は、簡単に負けやしない。嘘だ」
「嘘ではない、ここの農地で戦ったんだ。それは俺がモフルンと山に勝手に入った。山のキノコやコショウを勝手に持ち帰ったんだ。それでリアは怒ってやって来て、戦いに。リアは山を守ろうとしたのです」
「守るのはいいけど、まさか、うちの娘のリアが人族の男に負けるとはね。リアははっきり言って強いですわよ。そこらの冒険者にも負けない」
「知ってます。戦った俺が良くわかっている。リアの強さはね。リアは山から取ったキノコやコショウが気に入った。それで俺の家に住み込んだわけさ」
本当の理由は話さないといけないよね。
リアは自分から俺の家に住みたいとなった。
決して俺が従わせたり強制したものじゃない。
自分の意思で住んでいる。
「母親でも娘のリアを信頼して、フランツ様の家に住むのを認めるのも、母親として大事なことよ、精霊の女王。これは魔竜にも言える。自分で生きる道を選ぶ。リアは選んだのよ。わかってあげたら」
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