『錬金971話 魔王は提案する』
『錬金971話 魔王は提案する』
「どうぞ、言いたいことがあるなら」
「魔王!」
「魔王かあああ!」
タップとルーリンの反応は凄い。
魔王は天敵ですから、当然の拒否反応です。
人族なら普通はこうなる。
ならない俺が変なのかな。
「俺の考えはこうだ、フランツ町長はヤニス国王や勇者パーティー、それと目の前にいるギルマスと団長二人から嫌われている。それは事実だろう。俺も思う。まあ俺も似たようなものか、嫌われているから」
「魔王と俺は違うでしょ!」
ここは突っ込んでおくべきだった。
同じにされたら嫌です。
「町長の考えは、本当は王都とは仲良くしたい。でもなぜかケンカになってしまう。どうしてかわからない。これがフランツ町長の気持ちだろう。凄く悩んでいる。そこで偶然にもギルマスと団長が来たのなら、この二人に町の良さをアピールしたらどうだろう」
「アピール?」
「何か私もするの?」
カエンは疑問に言った。
「いつも通りさ。いつものようにする。二人には町の中を歩いてもらい、見学してもらう。そうしたら町の良さが伝わると思う」
ストラマーベルは見学させろと。
なるほどな!
二人に体験させるのが説明よりもいいかもな。
魔王なのに、凄く説得させられる。
「見学か、いいな。俺はストラマーベルの考えに賛成だ」
「二人に町を好きになってもらいましょう」
「いっぱいあるよ町には。食堂もあるのよ」
「何~~~俺が町を見学だと~~~するか!」
「嫌なのか」
「国王からも危険視される危険地帯だぞ。見学じゃない。罰ゲームだ。絶対に嫌だ。殺すつもりだろう」
タップは嫌がった。
見学といいつつ殺すと思っている。
するわけない!
タップにいいイメージを持ってもらうのだ。
「しない。コメ神様を信じなさい」
「信じるかよ、俺を竜巻で飛ばした女の町長を信じるか」
「疑い深い男ですわ」
「当たり前だ。どんだけ飛んだと思ってる。お前も飛ばされてみろ」
「ダメです。ギルトマスターは完全に疑ってます。我らを信じてませんね」
「そのようだな」
タップは見学は嫌がるのであった。
ルーリンはどうかな。
彼女も飛ばされてスイに文句を言っているので難しいか。
「騎士団団長は見学はオッケーですよね?」
「オッケーするか、暇じゃない」
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