表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

959/1066

『錬金959話 勇者視点 谷から脱出する』

『錬金959話 勇者視点 谷から脱出する』


「勇者さん、空腹で死ぬぜ」


「フィーネル、回復魔法してやってくれ、クククク」


「やってるわよ、でも私も空腹はある。いくら食料がないからといっても、私の回復魔法で生き延びるのも限界ある」


「体力は回復する」


 辺境の谷で迷った俺たちはずっと何も食べずにいた。

 ただフィーネルが頼みだ。

 フィーネルはこのメンバーでは最強の回復魔法の使いて。

 体力の減少を魔法で回復させる。

 空腹にも多少は効果があるから助かった。

 フィーネルがいなかったら、終わっていた。

 フランツの後を追うべきだったぜ!

 後悔する。


「フィーネルがいて助かるよ、ありがとう」


「ありがとうフィーネル」


「私も魔力に限界あるよ」


「早く谷から出たい、グラー、どうするの、あなたが遠征リーダーでしょう?」


「どこを歩いても出れない。迷宮のようだ。信じられないが、手がない」


「まずいよ」


「あれ、何かな、何か谷に向かって来る、ほら、見てよ」


 ランジェリが言う。

 遂に空腹で頭が狂ったか。

 何か向かってくるはずはない。

 たぶん、幻覚だろう。

 人は空腹になり限界になると幻覚をみるという。

 幻覚をみだしたら、もう終わりだ。

 もう死は近いぞ。


「あああ、本当だあああ!」


「こっちに向かって来ているぞ。なんだあれは、竜巻だ!」


「竜巻じゃないか! 竜巻だぞ! ここに来る」


 竜巻!

 見ると竜巻っぽいな。

 まさかこんな谷に竜巻が来るものなのか。

 

「どうする、竜巻がくる。グラティアス、ぶつかったらどうなるのよ!」


「知らない、俺だって知るかよ、クククク」


「逃げろおおおおお~~」


「逃げろ! 巻き込まれたら終わりだぞ!」


「ダメよ~~~、逃げても間に合わないわ!」


「いやああああああ!」


 ダメだ。

 竜巻が早すぎる。

 大きさは小さいが、早い。

 猛烈な早さだ。

 俺たちがいる場所に来て激突するぞ。


「何かいるわ、竜巻の中に誰かいる、そして叫んでいるわ!」


「適当なことをいうなよランジェリ。いるわけないだろ!」


「見なさいよ、自分の目で!」


 ランジェリが言った。

 人?

 聞いたことねえ。

 竜巻の中に人がいるなんて、あれ、人だ。



下にある☆☆☆☆☆に


★応援してもらえると嬉しいです。


ランキングに入れるように頑張りたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ