『錬金947話 タップに会う』
『錬金947話 タップに会う』
「帰ったけど、今日来たんだ」
慌てているな。
「今日は? 何しに来た」
「別にいいだろう、タップに言う必要ないし」
「そうだそうだ、関係ない」
「誰だお前は、前回いた仲間とは違うな。なんだメイド服を着ているのか。つまりフランツのメイドか。ふふふこの前とちがうならいい。この前のは最悪だった」
タップが言ってるのはカエンとトラムだろう。
あの二人と比べてる。
スイは知らないわけで、二人は最悪という。
しかしスイも最悪さは同じだが。
「カエンとトラムだな」
「あら、カエンが最悪か。私は最高ってこと」
「あの二人じゃないならいいってことだ。俺にとんでもないことしてきたからな」
タップは麺を食べている。
美味しそうだな。
話の内容は火傷や火事のことだと思う。
もちろんその話は俺たちカエンが燃やしたのは公式には秘密だ。
「ああ、それって何のことかな」
「ごまかすな、カエンと言うファイアドラゴンがギルドの建物を燃やしたんだ。それはフランツが命令したのだろ、それで俺は大火傷した。危なく燃え死ぬところだったのだぞ」
怒ってますね。
全部タップが悪いのですが。
「だってタップが悪いだろ、タップが先に俺に仕掛けてきたのだからさ」
「そうだそうだ、お前が先だ」
「先じゃないぜ、何を言ってるのかな。俺は知らないぜ」
まるで知らないという態度。
よくもそんな態度が取れるものだ。
あきれるぜ。
「町長、この人は」
マーヤが知らないので聞いてくる。
「マーヤとスイも知らないと思うから紹介するよ。ここに居る麺を食べていた人はタップ。王都冒険者ギルドのギルドマスターさ」
「ギルドマスターのタップ、有名な方ですね」
「マーヤは知っているの」
「ええ、冒険者ではない私でも知っている人です。王都では知らない人がいないと思う。私は商人ですから王都にも住むし地方の町にも住む。タップは有名人です」
「私は知らないよ。ムカつく勇者なら知っているけど」
「グラティアスは知っているけど俺は知らないとは失礼な女だな。俺の方が勇者よりも上司なんだけどな」
上司ってのはギルドマスターだからだ。
偉そうに言っているが、俺を追放したのはタップもだぞ。
「その上司に聞くけどさ、勇者グラティアスは俺をパーティーから追放した。次に俺は冒険者ギルドからも登録抹消されて追放されたのは、タップだよな。俺は忘れてない」
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