『錬金938話 検問所は魔族は通れません』
『錬金938話 検問所は魔族は通れません』
何とかしてあげたいと思う。
こうなるのは予想の範囲内だった。
俺は警戒されているし、スイは無論だが、スパルネも厳しいかなと。
やはり厳しい。
王都でなければ、ここまで厳しくない。
王都は特別だった。
俺が甘かった。
「悪いスパルネ、俺の考えが甘かったよ。中に入るくらいは認めてくれると思っていた。すまん」
「いいえ、町長のせいではないです」
「どうしてよね、ここまで辺境の町から来る途中の町をいくつも通った。そこの町は入れたしご飯も食べたし、宿にも泊まれた。なのに王都は入れませんて酷いです、検問所をぶっちぎって入るしかない」
「やめろスイ、強引に入っても良いことない」
「確かに王都は検問所は厳しい。それだけ魔族と魔王軍が怖いからです。魔王軍から膨大な犠牲者が出てます」
マーヤも残念ながら言った。
「ここまで来て失敗ですか、悔しいです」
「悔しい~~~」
他の蜘蛛族の女性も悔しがるものの、俺も何も出来ないとなった。
「だめもとでですが私に任せてくれませんか町長?」
「マーヤ、何かいい方法でもありそうなら、任せるよ。俺は手がない」
「一つだけ方法があります。試してみる価値はあるかと。よろしいですか」
「頼むよ」
俺が手が無くて困っていたらマーヤが申し出てきた。
マーヤに任せるしかない。
俺もスイも何も出来ない。
みんなマーヤに託した。
内容は聞いてみないと判明していないが、託す。
マーヤは検問所の男に言う。
「許可証がないし魔族は入れないのですね」
「通すことは出来ない」
「そしたら城にいるレーマリアン王女にこれを渡してもらえませんか。メモも一緒に」
「レーマリアン王女様に? 無理でしょ。あなた方一般人が会える人ではない。渡すのも無理だ」
「いいえ、私はレーマリアン王女と最近会ってます。王女とは国際市場で会いました。その際に繊維品をとても気に入ってくれたのです。これは新しい繊維です。どうかレーマリアン王女に渡してください」
「なんと国際市場で! 確かにレーマリアン王女様は国際市場に行かれました。わかりました、それなら直ぐに城の者に渡します」
「よろしく」
検問所ではマーヤが持って来た繊維品を受け取り、それを城に持って行った。
何なのかな、繊維品は?
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