表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

933/1066

『錬金933話 勇者視点 谷で迷って帰れない』

『錬金933話 勇者視点 谷で迷って帰れない』


 迷った俺たちは立ち止まった。

 

「勇者、勇者なら道はわかるでしょ!」


「関係ない! クククククククク」


「なんで、勇者でしょ」


「勇者を都合よく使うな! クククク」


「なんだよ勇者なのに」


 道に迷ったのを俺のせいにしてきた。

 アホか。

 何でも勇者に頼るなっての。

 それから歩いても歩いても、迷った。

 谷の上には到達出来ないのだ。

 嘘だろ!

 フランツはどうやって帰ったのだ。

 あいつの後を追えば良かったか。

 もう何時間歩いているか。

 このままだと夜になるし、寝て過ごすようだ。

 最悪だ。

 このまま谷にいるのは最悪だ。

 

「グラティアス、ここで夜を過ごす。もう暗いから危ない」


「暗くて見えないからな。寝るしかない。クククク」


「なああ、このまま谷から一生出れないとかないよな」


「あるわけない。出られるだろ、いつかは」


 言ってる俺も自信はない。


「最悪~~~」


 ミーシャが愚痴を言う。


「俺に言うな」


「餓死したくない」


「俺だって同じだ」


 しかし次の日の朝になり歩くも、なぜか谷のてっぺんに到達できない。

 なぜだか知らないが、下に降りたりしている。

 どうしてもたどり着くことが出来ない。

 下に降りて行ったら、最初の谷の底に着いた。

 マジか!


「まさか、底に来ちゃった」


「ダメだあああああ~~~」


「このまま餓死する、腹が減ったよおおおおお~~~~」


「何も食うものがねえええええ!」


 仲間の中でおかしくなる。

 食料は持ってきていなかった。

 当然だ、谷で暮らすとは思いもしなかったから。

 空腹で、仲間は文句をいう。

 俺も空腹だ。

 勇者の俺が空腹にならなければならないのだ。

 クソ~~~~~~~~。

 フランツの奴~~~~~。

 全部あいつだ!


「フランツが悪い」


「フランツが??」


「そうだ、フランツが来る予定はなかっただろ。でも来た。フランツが来て魔王が来て、フェンリル族の女王が連れ去られた。フランツが来てなければ、女王はまだここにいたのだ。女王がいれば、谷から脱出できたんだ。そう思うだろ、全部フランツだあああああ~~~~~~~!」


 俺は空腹を我慢出来ずに全部フランツが悪いと絶叫した。

 本当に死ぬのか俺?



下にある☆☆☆☆☆に


★応援してもらえると嬉しいです。


ランキングに入れるように頑張りたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] フェンリル族は(町で)飯を食べているのに、勇者達は(谷の底で)空腹状態…。 というか、なんで誰も食糧を持ってきていないんだよ!馬鹿なの?死ぬの? フランツが来たのは、あんたらが女王を連れ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ