『錬金093話 農地を戻す』
『錬金093話 農地を戻す』
あれだけの激戦をしたのだ、荒れ地になっていた。
もう絶対に元に戻らないくらいに。
たぶん戻らないと思うだろうけど、俺のミスリル農具なら戻るかもだ。
最初に荒れ地だったのを、ミスリル農具でちょっと耕したら、土は柔らかな土に変化したものな。
錬金術を使えば、また農地を復活させられる。
ミスリル農具を持ってみて、
「みんな、俺のミスリル農具を知っているよね」
「うん、フランツ様が錬金して作った農具。どんな土も農地にしてしまう農具」
「私はそのチートな農具で負けましたよ」
「そう、リアは覚えているな、戦いで使った農具だ。それを農地で使う」
リアとの戦いでは、落とし穴まで作った農具だから、覚えていた。
「フランツ様、確かにミスリル農具は凄い能力があります。農地を開拓したり、落とし穴を作ったりと、チートな農具です。見たことのない農具なのでしょう。でもご覧あれ、リアとの戦いで、リアが台風並の風で土をめちゃくちゃにした。さらにフランツ様が落とし穴まで作り、大きな穴まであります。この状態では簡単に元に戻すのは不可能でしょう。いくらミスリル農具を持ってしても、大変な作業になります」
「スイの考えに私も賛成。ご主人様でも難しいですよ、これじゃあね。もはや荒れ地の方がましですよ。再生するのは困難と思う」
スイに続いてモフルンも諦めムードに。
なんだ、みんな俺のミスリル農具を信じていないみたいだ。
俺も確実に農地にできる自信はないけど、やってみたい。
「俺も自信はないよ、でもミスリル農具の力を信じている。やってみるよ」
「頑張れ!」
「応援します!」
「フランツ様、応援します!」
農具を使うと言うと、みんなは応援してくれた。
ありがとう、みんな。
俺は何とかやってみる!
ミスリル農具を農地に振り下ろす!
特に力は入れていない。
でも、イメージでは農地になれって念じた。
イメージしつつ、軽く下ろしただけ。
そしたら異変が起きた。
なんと、農地は元の豊かな農地に戻ったのだ!
凄いぞ、ミスリル農具。
リアの乱気流により、めちゃくちゃになり、俺の作った落とし穴までも、綺麗な農地へと生まれ変わった。
「やったぞ、農地になっている。これならまた農作業できる!」
「やりましたね、フランツ様!」
「さすがにご主人様です!」
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