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『錬金916話 美魔女料理バトル』

『錬金916話 美魔女料理バトル』


 タンパはリザードマンの仕事の紹介は忘れなかった。

 リザードマンもきっと嬉しいだろう。

 いつも牧草地で牛の育成をしてくれている。

 俺は絶大な信頼をしている。

 彼らの作る牛は最高だ。

 ジャカラン国の牛肉と比べてどうか。

 食べれば、味の差ははっきりとする。

 フェンリル族は我慢できずにハンバーグを食べだす。

 勢いが違う。

 やっぱりサラダやスープでは食欲は満たされないということだ。

 食欲を刺激されたフェンリル族はむさぼりだす。

 もうハンバーグのとりこだ。


「うめえええええええええええええ!」


「ハンバーグなのかよ。ジャカラン国のとは別物だぜえええええ!」


「肉汁がすげええええ、肉の味が濃いこと!」


「ジャカラン国のよりも肉が断然美味いよ、リザードマンが凄いのだな!」


「どうです女王、これがリザードマンの牛肉です。魔都から連れてきた牛をこの町の牧草地で育成したら、とんでもなく上質な牛になったのです」


「町の牧草地でか。錬金術か!」


「その通りです、女王。さすが読みが早い。フランツ町長の錬金術が生きてます」


「凄いな錬金術。戦いだけでなく料理も応用できるのか」


 女王は俺の錬金術の効果と知り、驚いていた。

 ハンバーグの量はもの凄い量だ。

 200人分のハンバーグ。

 だがフェンリル族は止まらない。

 あっという間であった。

 200人分のハンバーグは胃の中に消えていった。

 皿は空っぽだ。

 やはりハンバーグは人気料理だった。

 俺も食べたいよな。

 観客席にいるスイが、


「あああああ、見てるだけって厳しい。私も食べたいよ~~~」


「私も食べたい。もう我慢出来ないです。ドリアード族も参加させてください!」


「ドリアード族だけ認めるわけにはいきません。お下がりくださいリア」


 リアはタンパに軽く下げられた。

 気持ちはわかるよ。

 リアとスイの気持ちはわかる。

 他の観客席も同じ反応だ。

 みんな食欲を刺激されてしまったのだ。

 これはテレビの大食い番組のあるあるです。

 見てしまうと、なにか食べないと気が済まなくなる感覚。

 自分もつい食べてしまう感覚。

 あの感覚になった。

 やばいな、この料理バトル。

 まだ続くのか!



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