『錬金855話 勇者視点 辺境の谷に行く』
『錬金855話 勇者視点 辺境の谷に行く』
辺境の谷を捜索するとなった。
三賢者は反対しなかった。
谷は深い形状をしていて、複雑だった。
俺を先頭に進んだ。
フィーネルから、
「谷は上から見たらわからないけど、降りてみると迷路みたいに複雑」
「ああ、迷路だな。戻れるか不安だ」
「大丈夫かしら、、、」
「おい、グラティアス、下に行けば行くほどに霧が濃い。先が目ないほどに濃い、いいのかこれで」
ランジェリが不安そうに聞いてきた。
俺だって、大丈夫とは言い切れない。
でも何かありそうな気もする。
「良いと思う。俺の直感だがな」
「勇者の直感か。信じよう」
「ランジェリから信じようと言われるとは思わなかった」
「なにそれ、私のことどう思ってるのよ?」
「俺からは言えない。ミーシャに聞いてくれ」
「ミーシャ?」
「私に振らないで! それよりも、、、待って何かおかしい。私達は誰かに監視されてないかな、、、私は感じる、、、何かこの谷に来てからずっと、感じるの、、、異様な魔力を、、、」
「ミーシャの感じるあは、当たるのかい?」
「当たるわよ」
「待ってください、ランジェリ!」
急に後方から声がした。
後方の声が誰かわからないほど霧が濃い。
「ハルネール、どうした?」
ハルネールは炎術の弾の女団長だ。
慌てているな。
呼吸が乱れている。
なにかあったか。
ランジェリに答える。
「谷に降りてから霧が濃いですよね」
「うん、濃いな」
「炎術の弾は後方を歩いてましたが、団員の数が足りません」
「何!! 足りないてのは、なぜだ。馬車では足りていたのか」
「はい、15人いました。谷を降りてから、人数を確認したところ、13人しかいませんです。二人消えました!」
嘘だろ。
この谷を降りている最中に減ったというのか。
俺には何も感じなかったが。
「二人もいない、、、道に迷ったのとちがうか。霧が濃いし」
「いいえ、道は一本道でしたし、ずっとランジェリの後方を歩いてました」
「それじゃあ、途中で消えたとなる。どこに消えた、、、もう攻撃されていたのなら説明が付くな。フェンリル族に、、、。この谷にはフェンリル族がいるとみていい、、、」
ランジェリは険しい顔で言った。
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