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『錬金842話　勇者視点　魔王と遭遇する』

「魔王様！」

「魔王様、大丈夫ですか？」

　カヴァティーナが魔王に寄った。

　心配している。

「ふふふ心配はない。三賢者は力はあるな。そう簡単にはこの国を制圧はさせないという気迫がある」

「当たり前だ、お前ら魔族には長年人族は戦っている。ぞっと勝負はつかずにいた。どちらも手を出したり出されたりの繰り返しだ。一進一退の連続だった。三賢者の俺がいる限り魔王の支配にはさせないからな」

「えらそうだなグラー。どこまで偉そうに言ってられるかな」

「魔剣乱舞ですわ、これで殺します！」

「魔風砲も一緒にどうぞ！」

　剣と風の攻撃に押される。

「私も負けませんよ、風の槍ウインドランスです。魔族を突き刺してやります！」

　ランジェリの魔術も迫力があった。

　魔女子団の攻撃にも耐えて、むしろ追い返す。

　さっきは手加減していたらしい。

　今の風の槍は強かった。

　魔女子団も手ごたえを感じているっぽい。

　このまま戦闘したら、両者とも大けがは避けられない。

「氷弾！」

「うううっ、誰だ！　氷の弾だ！」

「ううううううう！」

　そこへ氷の弾が飛来した。

　これは、、、三賢者の攻撃じゃない。

　ミーシャだ。

　ミーシャの攻撃だ。

　魔王は攻撃先を振り返る。

　三賢者も見た。

　俺も見た。

　立っていたのはミーシャだった。

「誰だ、お前は？　三賢者の仲間か」

「ミーシャだ。よくやったぞ！」

　三賢者のムルンチが喜ぶ。

「グラティアスの帰りが遅いから来てみたらこれでしょ。やっぱり私の力がいるでしょ」

「ミーシャめ、ふふふやるわね、もっとやっていいわよ！」

　ランジェリはミーシャを褒めた。

　初めて褒めた。

　最初は徹底的に嫌いな感じだったが、今は違った。

「ミーシャ、、、聞いたことがあります魔王様。確か西の国の勇者パーティーにミーシャという者がいたはずです」

「勇者パーティーにか？」

「そうよ、私は西の大陸から来た勇者パーティーのミーシャ、それと彼女はフィーネル、それでそこに隠れているのが勇者グラティアス。勇者パーティーも相手になるわよ！」

「勇者パーティー。西の大陸から来ただと。なぜ西の大陸から来るのだ。ははあああ王都から馬車で来たのはお前らか」

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