『錬金084話 精霊ドリアードと食事』
俺だけでなくスイも厳しい顔つきになった。
リアが真剣な顔をしているからだ。
精霊が条件をつけるのだ、人族が受け入れられるかどうかの、大きな条件だろう。
リアは真剣な顔をして、
「条件は、私もフランツの料理を食べることよ」
「はあ? それだけのこと!」
「なんだ、もっと難しい条件かと思っていたよ。そんなの簡単だよ。いつでも来たらいい。俺の家に」
どんな条件かと緊張して話すのを聞くと、単に一緒に食べれること。
そんなの簡単だ。
リアが来るのは大賛成だし、スイとモフルンも歓迎する。
山に入らせてもらえるなら、一緒に食べるのなんて安いものです。
ただリアは一緒に食べれるのをハートが高いと思っていたみたい。
だから言いにくかったのだな。
俺は何も問題はない。
精霊ドリアード族が俺の家に来るのはいつでも歓迎です。
魔竜とフェンリル族と精霊ドリアード族がテーブルについて、俺の料理を食べたいと話し合った光景は、凄い光景なのではないかな。
特にフェンリル族は人族とは関わらない地で暮らしており、精霊族も同じく人里離れた地にいた。
つまりはこの両者が一緒にいることは歴史上あったのかなて感じ。
「スイやモフルンも来ていいよって言うなら喜んで来ます!」
「決まりですね」
「決まりよ、よろしくリア」
「俺からもよろしく。一つ聞きたいのだが、精霊族は人族とは関わらないで暮らしていた、フェンリル族も同じく、誰にも知られずにこんな辺境の地にいた。つまりはお互いに一緒にご飯を食べた歴史はあったのかな?」
「絶対にありませんことよ」
「あり得ませんよご主人様。我らフェンリル族は精霊族とは、仲が良いとはされてませんでしたから。歴史上はじめてのです」
「精霊族とフェンリル族が仲良くしたのが初めて。歴史上の偉大な記念日ですことを保証します」
やっぱりとんでもないことだった。
二人がテーブルで仲良くしているのは、過去にもなかった、歴史上の偉業みたいだ。
「それに魔竜の私もいるのですから、もっと偉業ですよ。3人とも伝説的な魔物ですし。そこにいるのが錬金術士のフランツ様てことです。フランツ様が歴史を変えたのですよ」
「そうなります」
「ご主人様の力は歴史を変えたのです」
「俺はそんなつもりはなかったけどな、まいったな」
俺は歴史を変えてしまったようですね。
下にある★★★★★から評価してもらえると嬉しいです(^^;




