『錬金838話 勇者視点 辺境の領地へ出発する』
『錬金838話 勇者視点 辺境の領地へ出発する』
「あらあ~~~、フィーネルは怖いのではない?」
「怖くないです。それよりもあなたも後で怖がらないことよ」
「どういう意味よ。私が怖がると思って。そんなわけないでしょ、三賢者の私が、おっほほっほほほ」
ランジェリがまた言ってきた。
やはりな。
この女は言うと思った。
フィーネルも迷惑そうだ。
「勇者パーティーさん、俺にサインくれ~~~有名人だからさ!」
「サインだと?」
「止めろムルンチ。恥ずかしいでしょ」
「はいよ、ランジェリ悪かったよ」
ランジェリに言われたのはムルンチ。
こいつは三賢者だが、サインを欲しがる変わり者だな。
そこで出発となった。
人数が多いので複数台の馬車だ用意された。
これだけの人数でターバンド国に入ったら目立つだろう。
大丈夫か?
そもそも辺境の領地は人がすくない地域だ。
誰も行きたがらない田舎だ。
そこにこれだけの人数で移動したら変だろう。
フェンリル族が気づくのではないかなと思う。
なるべく村に接近しないルートで行くべきと伝えよう。
他のルートならあるだろうから。
距離は相当にある。
ターバンド国から来たよりも遠いな。
何度も町に停車して、宿泊するのが予想される。
ジャカラン国の道を通っていた。
特に何も無い。
淡々と馬車はすすんだ。
俺の馬車にはフィーネルとミーシャ。
「グラーは偉そうに来る、予想通りです」
「やっぱりだな。俺も予想はしていた」
「あれだけ偉そうにしているのですから、何かあったら任せますよ。リーダーなのだから遠征の」
「賛成、フランツや魔竜とか来たらグラーに任せましょう。それがいい」
ミーシャもグラーを嫌っているのが伺える。
「あとはムルンチてのは良くわからない奴だ。俺のサインが欲しいと来た。緊張感も何も感じてないのか」
「うん、変な奴です。遠征なのに遊びに行く雰囲気だもの。あれは役に立つのかしら疑問だわ」
「三賢者なのだから余計に変ね」
三賢者の悪口が馬車で続いた。
会話をしていたら急に馬車が停車した。
急停車であるので体が揺れた。
「何かしら、、、急停車して」
「戦闘の馬車に異変があったか?」
「様子をみましょう」
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