『錬金833話 勇者視点 東の大陸ジャカラン国へ行く』
『錬金833話 勇者視点 東の大陸ジャカラン国へ行く』
欲しい!
どうしても欲しい!
俺の剣だ!
他の誰にも触らせたくない。
勇者の俺が持つべき剣だ。
「グラティアスは欲しがっていたものね」
「欲しいさ」
「フェンリル族がどこかに持っているか、隠しているかとなるわね。フランツの村にあるってことはない?」
「あり得るな、フランツの村に隠していても不思議はない」
村のどこかに隠しているなら、ますます村を滅ぼしたい。
そして剣を取りたい。
「フェンリル族は神殿があると言っていた。その神殿に保管してあるという。そこはフェンリル族しかいけない場所にあると。だから覇者の剣は取れなかった。場所さえわかれば取れるのだ。このウルフキラーを持っていれば、フェンリル族は接近すらできないのだ。神殿が村にあるかだ」
国王がウルフキラーがあれば無敵だという。
「あるな、、、きっと村の近くにあるはずだ。フェンリル族は神殿に逃げた。そこで暮らしていた。村を作ったからフェンリル族と遭遇したとも考えられる。じゃないとフランツとフェンリル族と間に接点がない」
「変だとは思ったわ、なんでフランツとフェンリル族と一緒にいるかが、ずっと謎だった。村の近くにフェンリル族の生息地があったなら、納得です。あの辺境の領地は使えない土地だから誰も足を踏み入れなかった。行く意味がないから。でもそこら辺にフェンリル族の神殿があるなら、フランツとの関係も繋がるわね。いえ、むしろある可能性が高いかも」
ミーシャもフェンリル族を謎に思っていたらしい。
どうしてフランツがフェンリル族を仲間にできたのか。
神殿が近くにあるから、これが答え。
そしたら神殿に俺の欲しい覇者の剣はある。
あの村の近くに。
その話を聞いたら興奮してきた。
「国王は俺らを呼んだのはフェンリル族がいるのを俺が知っている。そして居場所まで知っているならば、神殿も近くにあると思ったのですか」
「結論はそうなる。勇者グラティアスが接触していて居場所を知っている。そう聞いて、呼んだ。我々はフェンリル族を追い込み覇者の剣を奪うことだ。覇者の剣を奪い取ったら、グラティアスが持っていていい。そこで条件はグラティアスが覇者の剣を持つ。我がジャカラン国と契約する。契約は世界の国をすべて統一する。そこに協力する」
「いいですよ、つまりはランガ国王が世界の国を支配する王になる」
「そう、私が世界の王になる」
なんて野郎だ。
権力欲のかたまりだな。
俺は覇者の剣を手にできるチャンス。
勇者パーティーだけではフェンリル族から奪うのは困難である。
しかしウルフキラーがあるランガ国王と組めば、奪えるチャンスはある。
俺らも損はない。
まあ、ターバンド国からは裏切り者と呼ばれる。
ターバンド国との契約は強い契約ではない。
そもそも俺を減給にしている時点で、俺との契約はないようなものだ。
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