『錬金831話 勇者視点 東の大陸ジャカラン国へ行く』
『錬金831話 勇者視点 東の大陸ジャカラン国へ行く』
ランガ国王は不敵な笑みをした。
何だこの余裕は?
俺でさえ余裕はないしミーシャだって余裕はない。
むしろミーシャは怖がっていた。
それがランガ国王は違う反応だ。
フェンリル族が逃げたという。
フェンリル族を知っていて逃げっていう意味か。
フェンリル族が逃げるだけの戦力があるとなる。
「逃げたと言いましたね。フェンリル族が逃げるとは考えられませんが」
「考えられないだろうな。普通はフェンリル族と言えば伝説級の種族と呼ばれる。それだけに怖がるのが普通だ。だが私は怖くない。実はフェンリル族はこのジャカラン国にいた。我が国とも友好関係で、敵国や魔族は恐怖していたのだ。フェンリル族と組むことで絶対的な強さを得た。しかしそれは失敗に終わった。我がジャカラン国とフェンリル族との良い関係は断絶されて、フェンリル族は国内から去った。その後は探したが行方不明だった。勇者パーティーのグラティアスがあったという情報を聞くまではな、、、ふふふ」
やはりフェンリル族と繋がりがあったらしい。
そこで断絶されたという。
何かあったな。
フェンリル族との間で関係が壊れるほどのことがあった。
それについては説明はない。
「関係が壊れるのはなぜかな。知りたい」
「私も不思議。フェンリル族が逃げるとは考えにくい。会ってみればわかる。フェンリル族は攻撃的な種族」
「勇者パーティーから見てもフェンリル族は怖い存在なわけだな。それはわかる。フェンリル族の一人でも我が国の騎士団の戦力を超える力がある。フェンリル族にも弱みがあるのを知らないかな?」
弱み、、、。
誰にも弱点、弱みはある。
俺にもある。
ミーシャにもある。
弱点を知っていて、それでフェンリル族と別れたのかは話さない。
「知らない」
「俺も知らない」
「私も聞いたことない。教えて欲しい。フェンリル族は嫌いだから、王都で会った男のフェンリル族も嫌だった」
「フェンリル族は最強の種族の一つ。魔竜にも匹敵すると言われる。しかしある剣が存在する。ウルフキラー」
「ウルフキラー? 俺は知らない剣だ」
「ウルフキラー、、、知ってます。狼系の魔物や魔族にだけ絶大な効果を発揮する剣。しかしウルフキラーは神話の話かと聞いていた」
フィーネルは聞いたことがあったらしいが、神話の剣だったと。
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