『錬金828話 勇者視点 東の大陸からの招待』
『錬金828話 勇者視点 東の大陸からの招待』
「王都で見た。見たっていうかさ、直接会ってるけどね。今頃は王都にはいないと思うけど。フェンリル族を探しているわけ?」
「はい。やはり来て正解でした。国王はフェンリル族に関心があります。どうか勇者パーティーの三人方、我が国にお越しください。国王は城で待っています。馬車は準備してます」
「フェンリル族の話はしないで、いきなり王都に来いか。ずいぶんと俺らを軽く見てねえか。俺らはこのターバンド国の最強のパーティーだぜ。それを理解して言ってるのかよ。簡単に行くわけねえってことよ」
ふざけるなよ。
俺らが来てくれって言われて、はい、わかりましたと言うと思ったか。
勇者だぞ。
そこらの冒険者とは違うぞ。
何も考えずに行くほどバカじゃない。
だが使者もそこは承知のはずだが。
「私を簡単な女と思ったなら、この場で消すわよ」
「待ってくださいミーシャ。我々は国王様の命令を伝えに来たのです。勇者パーティーに会いたがっております。どうかお考えを。決してあなた方に危害は加えませんことは誓います。もし国王様と会えば、きっと興味がわくと思います」
ミーシャが脅しをかけてもひるまない。
男はかなりの手だれだな。
そこらの冒険者だったら、今のミーシャには恐怖して立ってられないからだ。
国王にどうしても会わせたいようだ。
ここまで言うなら会ってもいいか。
「どんな興味だ。そこだけ教えろ。それが行く条件だ」
男に問い詰めた。
「フェンリル族が持つ覇者の剣を探しています。国王様は覇者の剣を手にして世界を取りたいと考えてます。勇者パーティーにも協力して欲しいと思ってます」
「何! 覇者の剣を!」
俺は驚いた。
俺が探していた剣。
覇者の剣を探していた。
最強の剣とも呼ばれる剣だ。
フェンリル族が保有しているとも言われる。
過去には人族も手にしたと言う。
「まさか、、、あの伝達の剣があるのか、言いなさい」
「言いなさいよ」
「フェンリル族が所有しているなら、略奪できます。なぜなら国王様はフェンリル族に必ず勝てます」
男は表情を変えずに言った。
嘘ではないなら、国王に会う価値はある。
覇者の剣は俺の剣だ。
誰にも渡さない。
「面白い、国王に会う。王都の城に行く。ミーシャとフィーネルもいいな」
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