『錬金669話 迷宮の魔界樹』
『錬金669話 迷宮の魔界樹』
「出れません。でもサザンが本当にドリアード族なら、力を貸してほしいのです。ホーリーミントは回復薬の薬草だけではない、我が一族であるホーリーウィッチ族はホーリーミントを取らないと死んでしまうのです。定期的にホーリーミントを取ることで生きていけるのです」
「えええっ死ぬ!!」
「死んじゃう!」
マニクリエはあっさりと言ったが、とても厳しい内容の言葉だった。
彼女の説明ではホーリーウィッチ族は必ずホーリーミントを食べるのか飲むのかわからないが、取らないと死んでしまう習性らしい。
それは他人事ではない。
一大事だ。
ここにいるホーリーウィッチ族の存続がかかっているのだから。
「お願いだあああ、ドリアード族の人、何とか元気にして~~~~~~」
「サザンよ、頼む~~~~、元の迷宮の魔界樹に戻してください、そしたら、そしたら、私の体を差し上げますので!」
「私の体もです! どうぞお好きに!」
いきなりホーリーウィッチ族の人がいっぱい来て、サザンにお願いする。
中には綺麗な女性もいて、サザンに体を差し出すとか、意味不明だった。
言われたサザンは混乱していて、
「村長、体ってなんでしょうか、代わりに村長が好きにしてもいいですが」
「いやいや、代わりに俺にとかの問題じゃないだろう。ここはサザンしかいないので、サザンが受けるべきだろうが、嫌なら断ればいいさ。けど、肝心な迷宮の魔界樹を元の元気な状態にできるかだが」
問題はその点だった。
さっき元気にしたのはちいさな枯れ草。
頼まれているのは巨大な大木ですから、意味合いが違う気もする。
そこはサザンにしかわからない領域。
俺には関与できない域だ。
「ホーリーウィッチ族の皆さん、正直に言いますが、草とかは若い状態にしましたが、迷宮の魔界樹みたいな巨大な木を若くした経験はない。でも挑戦してみます。やらせてください、木の精霊を代表して」
「おねがいします!」
「よろしくお願いいたします!」
サザンは未経験な規模の大きさに挑戦するといった。
もの凄い声援が起こった。
サザンは必死だ。
自分の持てる力を全部出す感じの気迫だ。
大勢いの期待感がハンパない空気です。
これだけの期待感を受けるのは、プレッシャーも凄い。
失敗は許されないくらいの重圧。
ホーリーウィッチ族の将来がかかってくる。
サザンとホーリーウィッチ族は外にある迷宮の魔界樹の所へ。
俺も後ろからサザンを応援する風に行った。
頑張れ、とサザンを静かに応援する。
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