『錬金655話 酒を売る』
『錬金655話 酒を売る』
思ったよりも厳しい顔だった。
そして言葉も一言くらい。
言いにくい言葉っぽい。
俺には厳しく言えないのもあるだろう。
ビールの将来のためにも、甘い言葉より厳しい意見が欲しいのです。
俺はそこは厳しく言って欲しいから伝える。
「ずばり意見を言っていいですよ。まだ歴史もない生まれたばかりのビールですから。どこら辺が美味しくないでしょうか?」
「いいいいいいえ~~、美味しくないなんて、とんでもないでございます! これが歴史もないビールとは思えない格式ある、そしてうま味もあるビールですよ! まさかこんなビールに出会えるとは思ってませんでした。お願いします村長さん、このビールを私に売ってください、買値はこの金額でもいいですし、もしだめならこの金額で!!」
なんとフィデリオゴンはビールの味に不満があったわけではなかった。
むしろ美味しいし買い取りを希望する。
希望する金額は恐ろしい金額だった。
えっこんなに高い金額で買ってくれるのかという価格だった。
商人がいうのだから、ビールには価格の価値があると言える。
断る必要ないので、提示された金額で承諾しよう。
ビールが売れるのは大きい。
きっと迷宮のサティロス族も喜ぶと思う。
「その提示金額で取引きします」
「ありがとうございます、ちょうどいいです。馬車に酒樽がありますから、私の樽に移し替えます」
「よろしく」
農作物とビールの取引きの商談が成立しお金をいただいた。
いい商談ができてフィデリオゴンは嬉しそうだ。
いや俺の方がもっと嬉しい。
村の特製ビールが売れて。
フィデリオゴンは自分で買った農作物やビールを運んだ。
倉庫にあった農作物は減ったな。
食堂で休憩してもらっていたお客様は馬車に行った。
何台もの馬車にお客様は乗ると、
「村長さん、大浴場は良かったです!」
「どうもまた来ていいですか!」
「どうぞ来てください」
「最高の湯でした~~村長さん~~~」
「村にまた来ますよ村長さん~~」
「どうぞ来てください」
馬車が出発するのを俺や住人が見送った。
スイやモフルンは手を振っていた。
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