『錬金638話 3姉妹の料理を食べる』
『錬金638話 3姉妹の料理を食べる』
シェフィールはリザドが持って来た肉を確かめる。
匂いを嗅いだり触ってみる。
俺には肉を触ろうが匂いでも全くわからないし、見ても何もわからない。
肉に精通したプロはわかるという。
食べなくても経験から肉のレベルが判断できるというからシェフィールも同じ。
じっくりと見ていると、
「こ、こ、こ、これは凄い、本当に魔都と同じ牛か?」
「同じ牛です」
リザドは一言だけ言った。
その言葉は自信があった。
「同じ!!」
「シェフィール、そんなに違うのか、大げさではないか。魔都から牛を持って行くのは私も見ていた。それからまだちょっとしか経ってないのだ。それで変化するわけないのだ。シェフィールは肉を見る目が弱ったか」
「疑うならタンパ姉さんが見たらいい!!! 本当だからさ!」
シェフィールを疑うタンパにも肉を確認させる。
近くで見るまではかなり疑っている感じだ。
シェフィールが退いてタンパが見た。
同じようにじっくりと確かめる。
「なっああああああああ!」
「どうした姉さん!」
「シェフィールが言ってるのは嘘じゃない。同じ牛とは思えないぞ!!」
「私が言ったでしょ。リザドの牛肉は超上級の牛肉です。この肉を使えば凄い料理が作れますよ」
姉のタンパがびっくりしていた。
まあ俺も食べれば同じ状態になるが。
嬉しさでタンパは絶叫した。
キッチンにいたサラは笑っていた。
きっとこうなるのがわかっていたらしい。
タンパの予想を超える肉だった。
やはり牧草地は異常な草が生えているとあらためて確信した。
「ちょっとちょちょっとリザド。この牛肉を見たい、見せてちょうだい、どうしても生きている牧草地をこの目で見たいのだ、頼むみせてくれ~~~~~」
「いいですよ、どうぞ。ぼくは村にありますから、シェフィールとレシピナもご一緒にどうぞ。元気な牛がいますから」
「俺も行こう」
タンパがどうしても牧草地が見たいと言い出したため、キッチから牧草地に移動するとなった。
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