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『錬金052話 モフルンは食いしん坊』




 スイは昨日食べたから、味は同じだ。

 モフルンは初めての俺の料理だ。

 どうなるかな。

 スイは美味しく食べてくれたが、魔竜とフェンリル族とでは、味の味覚が同じとは限らない。


 モフルンには合わない場合もあるし、実際に食べてみてだな。


「こ、こ、この肉は焼いてあるのかい。初めてだわね、肉はいつも生食だったから……う、う、美味い!!」


「焼いた肉は、生食の肉と違う味わいがあるでしょ。私もフランツ様の料理が好きになったの」


「肉と、このコメも美味しい!!」


「コメは俺が錬金したフライパンという器具を作って料理したんだ。気に入ってくれて嬉しいな。農地は一日でコメが出来るので、毎日でも食べられる」


「ええっ、一日で!!」


「俺の錬金した農具で耕すと、土は異常なくらいに成長しちゃうんだ。俺もまさか種植えから一日で収穫までこれるとは思わなかったもんな」


 スイは良く食べてくれるが、モフルンはどうかな。

 本来の体の大きさからして、かなり食べるだろう。


「実を言うと、私がご主人様の農地に来たのは理由があって来たの」


「えっ、理由?」


「理由ありなの。フェンリル族はスイが知っていたように、魔族や人族やエルフ族や獣人族とも交わらない習性がある。単独で行動する。そのため、誰もいない辺境の地で生きていた」


「だから人族からも伝説的や魔物と言われる」


「誰もいない土地が好きで暮らしていた私は、今まで何もなかった土地に、農地が出来たのが不思議だった。いつの間に出来たのかって思った。不思議に思っていたら、クンクンと鼻から空気を吸うと、とてもいい香りがするではないか。肉やら野菜やらのいい香りだ」


「それでモフルンは、農地を遠目に見ていたのね。私は敵が来て、命を狙っていると思ったよ」


「食いしん坊だったわけだな。俺も最初はモフルンが俺を狙っていると思った」


 農地にいたのは俺を狙っているのでなく、昨日作った料理の香りに反応して、近くにきたのだった。


 まあ犬なんかは人の何十倍も鼻が効くというからな。

 モフルンの鼻も敏感なのだろう。


「はい、ご主人様が作った料理の香りに誘われて、農地にまで来ていたのです。そこにご主人様とスイが来たのよ。だから、私も困っていて、本当は戦うとか必要なくて、単に香りが気になっていたの」

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