『錬金515話 ビールの味』
『錬金515話 ビールの味』
コップで一杯のビールを取ったモフルンはみんなが見守る中、口に運んだ。
ごくごくと、飲む姿。
モフルンならば、ビールが出来ているかはわかる。
彼女はフェンリル族で味覚が鋭いし、嗅覚もだ。
腐っていたり異常があると、察知できる能力に長けている。
ましてビール好きなので、グイっと飲んで、
「どう?」
「どうなの、ダメなら吐きなさいよ!」
「美味~~~~~い」
モフルンは飲み干していて、美味いと言った。
満面の笑みとはこのことという感じで。
「ビールになってるの、少し飲ませてよ」
「私の飲みたい! モフルンくれ」
「ないよ、ほら、飲んじゃったもん」
空っぽだった。
飲みたいと言ったスイとリアは、
「一気に飲んだの~~~~」
「少しは残すでしょう~~~~~」
「だって飲みだしたら美味しくて止まらないの。いままでシャドウ街から買ったビールと比較しても別物です!」
「えええええええええ~~~なら、なおさら、残すべきだったですよ~~~~ずるい」
「モフルンは今日のご飯は抜きにすべきです」
「そうです、モフルンは今日はご飯無しに決定!!」
ビールが飲めなかった恨みか。
ご飯抜きとかキツイよな。
女って怖いなと思う。
当然に不満のあるモフルンは困る。
「嫌です、嫌です、ご主人様、スイがご飯を抜きにするといいます、なんとかしてください~~~」
「まあ、一日くらい抜いても死なないだろう」
「えええええええ~~~ご主人様あああああああああああ」
ご飯を抜くのが、そこまでショックか。
泣き出すモフルンだった。
俺も本気で言ったわけはないけど、モフルンは本気でとらえたようです。
ショックなのはスイやリアとカエンで、飲めないから残念だった。
「あの~~ビールだったら、樽にまだあるから飲めます」
「サティ、私のもお願い!」
「リアのも」
「カエンのもお願いしますです」
「はい、三人ともどうぞ、それと村長のも」
「ありがとう」
サティはしっかり三人の分と俺のも用意してくれたから、喜んでコップを受け取る。
たかが酒であるから、泣くことはない。
カエンが最初に飲むと、
「ううううう~~~ビールです」
「うん、これは違う、今までのビールとはまるで違う味わいです。なんなの止まらないよ~~~~」
「モフルンが全部飲んだのがわかります、一度飲んだらたまらないです!」
カエンが最初に飲むとスイもリアも飲んで叫んでいた。
俺も飲むと確かに美味い!
何だこれ!!!
異次元のビールだった。
あまりビールを飲めない俺ですら飲めた。
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