『錬金051話 モフルンは食いしん坊』
農地での戦いで、多少は農地も荒れた。
そこはまたミスリル農具で耕すとしよう。
家に帰った。
「ここがフランツ様の家。私も同居してます」
「あら、立派な家! いつからこんな立派な家を建てたのかしら?」
「フランツ様が錬金術で家を作ったの。しかも一日で」
「一日で!!」
モフルンはこの辺に詳しいのかもな。
もともと俺よりも先に住んでいたのだから、不思議に思うのも頷ける。
「俺の錬金術なら可能だよ。素材はトレントていう魔物がいたので利用させてもらった。トレントが襲ってきたのだけどな」
「ああ、そう言えば、ここら辺にはトレントがいたわね。トレントもバカだわ。ご主人様を襲うとは。でもトレントのおかげで家が建つなら、利用価値があったわ。私も家に入りますので、小さくなります」
「小さく?」
小さくなる?
スイみたいに変身可能とかか?
または人狼のまま大きさが小さくなるのかな。
どちらにしろ、今のサイズでは扉からは入れそうにない。
「小さくとは、人の姿になります」
言った途端に、大型の狼みたいな姿から、人の姿に。
それもスイと同じ美少女だった。
モフルンもか!
とても可愛い姿になったな。
髪の毛と尻尾は灰色だった。
魔物の時にある毛の色と同じだ。
「美少女になった!」
「モフルンも変身できるのね。私は変身したけど、元の魔竜には戻れないの。あくまでフランツ様に従うとなった時に、魔竜の姿はなくなったわ」
「私は自由に変身出来ます。家の外に出たら元の狼になれます」
「便利だな」
「ズルい」
スイはちょっとズルいとした。
モフルンの方が便利ではある。
家に入ったら、イスに座りこむ。
朝から起きたら、いきなり伝説的な魔物のフェンリルがいた。
そしてなぜか戦いになってしまい、めちゃくちゃに体力を減らした。
家に帰り、ホッとした。
「朝から忙しかった。起きたらフェンリルがいた。だからさ、まだ朝ご飯を食べてないのだったな。スイはお腹空いたかな」
「食べたいです。肉もまだありますか?」
「肉も? 私も肉は食べたいな!」
「よし、スイと一緒にモフルンも食べなさい。ジャガーマンの焼き肉と炊き込みご飯だぞ」
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