『錬金487話 勇者視点 王女は伯爵と会う』
『錬金487話 勇者視点 王女は伯爵と会う』
「今日来ているドレスは大変にお似合いですよ。王女と一緒に国際市場に来れるのは光栄です」
伯爵達は高価な服を身に着けていた。
決して庶民には一生買えない金額だろう。
その横にはこれまた高そうな衣装を着た女がいる。
伯爵達の女は、どれも美人だった。
そしてドレス姿もあったが、一番派手なのは王女だった。
王女の着ている衣装はいくらするのかと思う。
庶民が金額を聞いたら、ショック死する金額だ。
「私もです。クリア伯爵が一緒なら楽しみです」
「こちらは、勇者ですか?」
クリア伯爵が俺に聞いてきたから、答えないといけない。
「クリア伯爵。勇者グラティアスです。今回の王女様の護衛をしてます」
「おおおおお、さすが王女様です。あの勇者グラティアスを護衛に付かせるなんて、権力がございますね。さすがです~~」
「ええ、勇者は私の一声で護衛を受けてくれましたよ、おほほほほほ」
王女の自慢話だな。
伯爵らも王女を褒めるのは、パーティーの挨拶だ。
よくも言えるよな。
「今日はどんなものを見に来たのです、ドレスですか?」
「そうねえ、ドレスもいいわね。それと珍しいものがあったら買いたいとも思うわ。出店する商人は私が着てるのは知ってるでしょう。私の為に用意しているはずです、それを見ていきます」
「商人は王女に気に入ってもらえるように、最高の品を持ってきますよ。とても楽しみです」
「我々には似合わない最高級な物も王女様なら似合いますもの」
「おほほほほほ、あら、やだ、ダース伯爵のお連れの女性は口が良いこと」
「本当のことです」
嘘をいえ。
王女も綺麗だが、本当は自分の方が綺麗と思っているのが、伝わる。
「そういえば今日は商人は誰が来てますか」
「商人ダダルが来てます。王女様の為に出店したのでしょう、ダダルはAランク認定店の常連ですから、あそこの店で買い物するのは最高のステータスです。もちろんそこらの金持ちでは買えませんね。本当の選ばれた人にしか買えません。そしてダダルの商品を買うのが国際市場での話題です、まあいつも王女様が購入するのですけどね」
「あら~~トライン伯爵も来てたのですね。東のジャカラン国から来たのなら、楽しんでください」
「ありがとうございます」
トライン伯爵は東の大陸のジャカラン国の有力貴族だ。
俺がファイアドラゴンを連れ去った件の国。
それだけに話がファイアドラゴンにならないか不安だな。
トラインとは会話は避けよう、いつファイアドラゴンの話が出るかわからない。
こうして、くだらない社交界は部屋で行われた。
面白かったら☆☆☆☆☆に
ポイントしてもらえると嬉しいです
頑張れます
↓↓↓




