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『錬金427話 ファイアドラゴンは利用された』

『錬金427話 ファイアドラゴンは利用された』




「勇者!!」


「勇者が起きた、すげえ燃やされている勇者が」


「うるせええよ言うな! 俺は勇者だ、お前らはバカにできない最強の存在だあああ」


 ファイアドラゴンに燃やされた後とわかる惨状だった。

 これだけ言われても最強を名のる勇気はグラティアスらしい。

 常に俺が最強ですからね。


「ファイアドラゴンを利用したのはもう全部話を聞いている。今さら嘘は通じない」


「ふふふふ、その通りだよ、ファイルはコメが好きなのを知り利用しようとしたが失敗だった。コメでフランツの村を潰せるチャンスと思ったのによ、ファイアドラゴンめ、負けやがって、クソおおおおお」


「情けない勇者だわ」


「ファイアドラゴンに頼った時点で負けだよ。魔王としても残念だな。こんな弱くて考えも汚い奴が俺のライバルと言われたことが。もう勇者グラティアスは魔王ストラマーベルの相手ではない。立ち去れよ!」


 魔王にもめちゃくちゃに言われた。

 魔王としては最大の敵でその最高の敵と言われた勇者グラティアスがこの様であるのが残念だったらしい。

 勇者グラティアスがこれではショックを受けるのは理解する。


「魔王からしたら勇者には強くて正義感のあるのをイメージしていたのでしょうね」


「うん、最大のライバルと言われる人物が、この程度の人物じゃ、魔王的には残念ですよ、気持ちはわかる」


「魔王よ、勇者のことは忘れなさい。その方がキミのためだ」


「ありがとう、俺は魔王として、この勇者グラティアスを全力で忘れる。こんなのと戦う価値もない」


「言うなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ、魔王もフランツも、魔竜も、俺をバカにするなああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


「グラティアス、ファイアドラゴンがフランツに負けた以上は、今は出直そう。ここは撤退です、、、、」


「そうですよ、今は最悪の状況。私らは負けた。撤退です」


 ミーシャ、フィーネルも起きてきて、撤退を促した。

 どうかんがえても、この状況からは勇者パーティー側には勝ち目はないですから、撤退しかなくなった。

 早く帰ってくれよ。

 俺はもうお前ら三人の顔は見たくないのだ!

 スローライフするのを、なぜ邪魔する!!!

 

「そうだ、撤退しろ~~~~」


「バカ勇者パーティーは王都に帰れ~~~」


「もう二度と来るな~~~」


「撤退する、、、フランツまた来るぞ、次こそ負かしてやる!」


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