『錬金410話 ファイアドラゴンは利用される』
『錬金410話 ファイアドラゴンは利用される』
シャドウ街なら知っている。
一番近い街であるし、大変にお世話になっている街。
先日は商人が来て農作物を大量に購入してくれた。
俺としては大事な街。
それが、ファイアドラゴンと何の繋がりがあるのか。
「知っているよ、シャドウ街は。村の取り引きだ。農作物を買ってくれる」
「らしいな、その評判は王都にも届いている。特にコメが届いた」
「村のコメが王都に、知らなかったが」
シャドウ街にコメは売っていたが、その評判から王都にコメが届いていたのは嬉しいことである。
「俺も食ったぞ。美味いコメだった。食ったことない味だった」
「珍しいな、グラティアスが俺を褒めるのは」
初めてかもな。
パーティーにいた時は、褒められたことはなかった。
今さらだが、褒めてきて、どうする気だ。
「コメエエエエエエエエエエエエエエ!」
「何だ?」
「竜がコメ?」
「ファイア、今あなたはコメって言った?」
「言ったああああああああ、コメエエエエエエエエエエエエエエ!」
なぜかファイアドラゴンがコメに反応するのだった。
コメに興味かあるのか。
飛行しつつも、コメというファイアドラゴン。
「いいか、フランツに言う。ファイアドラゴンをシャドウ街に送る。そして火を吐かせて、街を火の海にする!」
なんだと!
こいつは正気か?
関係ない街を火の海とか、勇者の言うことかよ。
「シャドウ街は関係ないだろう!」
「そうだよ、やめろ!」
「卑怯だぞ勇者のくせに!」
「うるせえええええええ、勇者のくせにとか言うなああああああ、ファイアドラゴン、シャドウ街を燃やせええええええええええ!」
「やめろおおおおおおお!」
ファイアドラゴンに命令するので俺は引き止める。
本気ではないと思っていたら、本気だった。
マジか、完全に勇者失格でしょう。
いや、全てにおいて失格。
「あっはははは、やれえええええ。コメだコメだ、コメの為に燃やせええええ!」
「わかった、止めてくれ。シャドウ街を標的にするのは止めてくれ」
「フランツが俺の命令を聞くなら、止める。止めるなら今しかないぞ?」
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