『錬金408話 グラティアスは弱い』
『錬金408話 グラティアスは弱い』
呪いとグラティアスは言った。
俺はグラティアスに呪いをしていないけど、彼は呪いと思っているらしい。
どこから呪いとか出て来たかは知らないが、驚きはあった。
「呪いをしたのは、わかっているのだ。早く解かせる為に来たのだ」
「呪いはしてないから」
嘘は言ってない。
勝手に勘違いしているだけである。
呪いでなくて、錬金術だよ。
「倒した後に必ず呪いを解かせるからな、フランツ!」
「いや、呪いをしてないのに解かせるとか無理だから」
しつこいな。
無理なものは無理なのだ。
まあ、負けなければいいのか。
でもファイアドラゴンがヤバイので、勝てる保証はない。
「村長おおおおお、どうされたのですかああ」
「おおお、魔王か」
モフルンに続けてストラマーベルも駆けつけてくれたのはラッキーだ。
これで戦力アップは確実です。
「なに!! 魔王だとおおお!」
「魔王まで!」
「本当に村に住んでいた!」
「グラティアス、魔王まで来たよ。ファイアドラゴンいてもこっちが不利でしょ」
「魔王ストラマーベル。初めて会ったな。俺は勇者グラティアスだ。知ってるだろ」
「勇者か、いつかは会うと思っていたが、村で会うとはな。勇者が今回の首謀者みたいだな。この村を襲うならば、この魔王ストラマーベルと戦うことになると思え」
「ううう、魔王かよ」
さすがに戦力差があると思えて、勢いはなくなったようだ。
普通に魔王だけでも強大だからな。
この村が異常なだけか。
「魔王の剣をみせてやろう、魔族の力をな、闇の剣、魔霊闇剣!!」
魔王はグラティアスに剣を抜いて向かった。
ストラマーベルの得意の剣だ。
闇の剣を防げる程、今のグラティアスに剣術はない。
「あああああああああああ!」
「どうだ勇者よ、魔王の剣は?」
「うううううううう、これが魔霊闇剣か。聞いてはいたが、恐るべし剣」
さらに魔霊闇剣を続ける。
グラティアスは防御するも防げるはずなく、大ダメージを受ける。
「ああああああああ、があああああああああ、魔王めえええええええええええええ!」
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