『錬金398話 勇者視点 ファイアドラゴンで村に向かう』
『錬金398話 勇者視点 ファイアドラゴンで村に向かう』
俺の中では決戦だ。
国王からも勇者として疑問視されているとも噂があり、これ以上の失態は許されないところまで俺は追い込まれていた。
原因はフランツだ。
あのバカのせいだ。
ここで、潰せば俺の価値は上がり勇者の地位は安泰となる。
見てろよフランツ!
「グラティアスさ、本当にフランツに勝てるのか。ルーリンから聞いたが、ルーリンを王都に竜巻で飛ばす化け物もいると聞いたし、魔王もいるとも。大丈夫なのかよ」
「心配ない、四聖騎士の諸君、勇者パーティーもルーリンもいるし、何しろ魔竜もいる。これで負けるはずはないのだ」
「ただ相手も相当に強いのだろ。負けたらどうなる?」
「負けることは考えるな。必ず勝てるし、フランツを王都に連れて行きなさい。そうしたら、四聖騎士の評価は上がる。きっと勲章が授与される。国王からは特別に評価されるのは間違いないのだ。それを逃すのかい?」
「いいや、国王から勲章貰えるならやる。騎士にとっては名誉だ」
「私もやる、国が危機になったなら、騎士団はそれを阻止するのが仕事です」
「俺も仕事はやる。国民を守るのだ。フランツが危険な存在なら、戦うさ」
「いいぞ、四聖騎士よ、それでこそルーリンが誇る四聖騎士だ」
「私が言うのも変だが、四聖騎士は私よりもプライドが高いぞ。国のために戦う意志は強いのは言っておく」
「騎士団のお手本だ」
「お〜〜〜い、村が見えて来た」
ファイアドラゴンからだった。
飛行している前を見ると、何もない荒れ地が広がる中に、農村が見えた。
忘れもしないあれはフランツの農村だ。
よくこんな辺境の地に農村を作ったものだ。
「フランツの農村だな」
「到着した。早いわ、魔竜の飛行速度は早い。馬車なんて比較にならない」
「当たり前だ、魔竜をバカにするな騎士団よ。馬と竜を一緒にするな!」
魔竜にルーリンの言葉が聞こえていたか。
飛行中でも耳は良いようだ。
「バカにしてない、あなたを褒めたのよ」
「ファイアドラゴンよ、村の手前で着地だ」
「わかった、着地する」
村には行かずに手前で着地させる。
気づかれたかはわからないが、地響きはした。
荒れ地に着地し、ドラゴンの背中から降りる。
平和な感じだな。
それもこれで終わりだぞフランツ!
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