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『錬金360話 蜘蛛族さん地上に』

『錬金360話 蜘蛛族さん地上に』



「あなたは魔王様なのですか、今、フランツが魔王と呼びましたが?」


「魔王だ。西の大陸をおさめる魔王ストラマーベルだ。蜘蛛族か、俺のことは知らないだろうが、魔幻迷宮について知りたい、話してくれ」


「はい、私は生まれてからずっと地下にいましたので、地上は初めてですので、魔王様に会えるのは大変に光栄です。実はフランツにか話したのですが、この魔幻迷宮は古い時代に魔術士によって封印魔法され、地上と地下で完全に分離しました。封印からは地上と地下での往来はなく、人族が迷宮に入って来ることは一切なかった。それだけ封印魔法が強いからです」


「そんなに強い封印魔法だったのか」


「はい、魔王様でも破れないくらいに強力な封印魔法です。なぜなら古代のその魔術士は精霊ドリアード族の姫と結婚したからです。結婚によって魔法の強さは膨大に上昇したと伝わってます。だから封印魔法で絶対に地上と地下は行き来が不可能でした」


「なんと精霊ドリアード族の姫と結婚!!」


「伝説の精霊ドリアード族の魔力などの付与は古い時代からもあったのね!」


「現在はリアがその人ですが」


「私は村長と結婚するけど」


 いやいや、話が変な方向に脱線してませんか。

 今は俺とリアの結婚とか関係ないですが。

 ただ魔王は俺を見ているのは、明らかにライバル視している目です。

 やめよう魔王、今は争うときではない。


「本当か村長、結婚するのか!」


「魔王、ここで争う意味はない!」


「いいや大問題だ。まだ俺はリアと結婚するのはあきらめてないからな。リアと結婚すれば俺も最強の魔術も使える魔王になれるわけだ」


「おめでとうございます、ストラマーベル様!!」


「リアと結婚おめでとうございます。ビビは大変に嬉しいです!」


 パチパチパチパチ

 魔将娘は拍手して歓迎するが、勝手に話を進めすぎでしょう。

 魔将娘は魔王が最強になるのは歓迎だろうから、喜んでいる。

 でもリアは困惑だった。


「ええええ、あなたは精霊ドリアード族の姫なのですか?」


「はい、正式に姫です」


「魔王様に、精霊族に、どんな農村なのですかここは。それとも時代がたち、地上はこれが当たり前なのですか!」


「スパルネ、ここは例外です。この村は人口は少ないけど住人は特殊です。たぶん古い時代と変わってませんね。フランツが特別なのよ、ちなみに私は魔竜ですが」


「ええ、そう、魔竜ですか、、、、げえええええ魔竜うううううううううううう、嘘おおお!」


 初めて地上に出てこの村を見るのはスパルネにとっては良くなかったかもなと思う。

 刺激が強すぎたかな。

 もしかしたら、俺が地上に連れてきたの間違いだったかもだ。

 

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