『錬金035話 勇者グラティアス視点』
『錬金035話 勇者グラティアス視点』
「いいえ、戦った経験は、ありません。ベヒーモスもケンタウロスも両方とも初めての戦いです。現在はBランクパーティーですから、最高でもBランク魔物しか経験ないです」
「鬼龍の団はなしだな。次に
稲妻の団ダレンムルよ、あるかな?
」
「同じくありません。なので勇者パーティーさんの邪魔にならないようにしたいと思います」
「そうだな。Bランクと俺の勇者パーティーはSランクだ。差があるからな。そこは立場を考えると、邪魔にならないよう戦いなさい」
「はい、グラティアス。指示に従い迷惑ないよう戦います!」
「俺もです! 未熟な俺達に指導ともお願いします!!」
なんとも礼儀正しい奴らだ。
とても好感が持てていい、俺も気持ちいい。
使えないフランツとは大違いだった。
フランツを追放するなら、コイツらを採用した方が、どれだけ役に立っていたか。
「私がベヒーモスに魔法しますよ。いいわね!」
「おおおお、かの有名な魔法使いであられるミーシャだ!」
「ミーシャが先手を打つぞ、魔法使いの凄さを目の前で見れる!」
未熟な冒険者達はミーシャが先陣を切ったのを見て、興奮している。
まあそれは仕方ないだろうな、なにせ魔法使いミーシャと言えば、この国で知らない冒険者はいないだろう。
注目を集めるのは当然だったが、それに気にせず行くミーシャもさすがだな。
彼女は決して人気に溺れたりはしないからだ。
ベヒーモスの方に走った。
巨体はドスンドスンと音を立てて接近してくる。
迫力は以前と同じだが、何度経験しても嫌な迫力だ。
未熟な冒険者らは、ベヒーモスに圧倒されていた。
ミーシャがどこまで攻撃が通じるかだな。
前回以上に通じるなら、俺もやりやすいのだ。
「ベヒーモスよ、もう暴れているのはこれで最後です。氷弾!!」
氷の弾を連発する。
一つでも破壊力はBランクの攻撃力を軽く上回るのに、それを何発も連打した。
ドドドドドドドド!
ドドドドドドドド!
「おおおおおおお! 氷の弾がベヒーモスに向かった、そして体に命中した!!」
「ベヒーモスは痛がった、凄い魔法だ!!」
「やっぱ、ミーシャだ、これがミーシャだ!!!」
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