『錬金304話 魔人ゲートさん、本気出す』
「まあいいか、弱小盗賊団には初めから期待はしてなかったからな。もっといいものがあるからだ。ここでは見せる予定はなかったが、予定外に強いので出してやろう」
「何を出すのだよ?」
クス盗賊団30人を気絶させるとげーは不満そうにしていて、でもまだあきらめてはいない感じする。
もういい加減にして欲しいもので、俺もゲートとどちらかが死ぬまでやり合うのは避けたいのだが。
しかしゲートの顔には不敵というか不気味というか、人族にはない笑みをするから、俺は背筋が冷える。
ほんと嫌な奴だな。
ドオオオオオオオオオオオオオオ!
またも隣からの轟音だった。
スイと魔女カナジョ。
リアと魔戦士タイセイ。
まだ戦っている二人もいる。
俺も負けられないし、ゲートは本当に許せなくなる男である。
すると、部屋の崩れた穴からスイが現れると、
「フランツ様、お待たせしました。ちょっと時間がかかりましたが、魔女カナジョは始末しました」
「ありがとうスイ、さすがです」
魔女カナジョはスイに負けたようであり、普通にいったらスイに勝つのは難しいだろうと思ったが、スイもかなり傷を負っていたので、俺の最初の見立てで親衛隊の二人はSランクくらいの能力があると思ったのは当たっていたようだ。
逆にスイが居なかったらピンチだったかもな。
「バカな! カナジョを始末しただと! 何者だその女は!!」
「スイは強いよ。どうするゲート俺とスイと二人を相手にするのは分が悪いだろ」
ドオオオオオオオオオオオオオオ!
またも轟音がして、屋敷が地震のように揺れていて、崩れるかと思う。
またも轟音だ。
リアならいいが。
「フランツ、親衛隊は倒したよ。もう安心していいです、あれ、スイはもういたのか」
「うん、リアよりちょっと早く来た」
「スイよりも早くフランツの部屋に帰る予定だったのに悔しい~~~」
悔しがるリアは、なぜかスイに対抗意識を燃やしていたらしいが、俺にはそんな対抗意識はおかしいでしょと言いそうになった。
ここは競争するとこじゃないからな。
でもリアも体には傷や汚れはあったので、魔戦士タイセイの力はかなりの実力があったと推測する。
やはりSランク並みの力はありそうで、それを倒してくるリアは伝説級と呼ばれる種族というのを証明したわけだ。
「あれ、盗賊団はみんな死んでます?」
「いや死んではいない、俺が気絶させていて、30人と戦っていたんだ」
「ええええ、それじゃクスは敵だったのね、この野郎、やっぱり敵だったとは、早く殺しちゃえばよかったです!!!」
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