『錬金274話 サラは農村に帰る』
さあてと、モフルンとトラムとサラは、そろそろシャドウ街に到着した頃だろうな。
めちゃくちゃ足が速いからと思いつつ家にいる。
到着して上手く農作物が売れているのを期待したいし、できるだけ高く売りたいとは思うけど、相手はプロの商人であり、簡単には高く買い取るかだな。
別に俺は農作物か全部売れなくてもいいと考えていて、モフルン達が頑張ってくれたらそれでいいのである。
何事も経験は必要だからて、フェンリル族は街で人と関わる生活をしてこなかったので、金銭感覚もないし、コミュニケーション能力も経験不足であるし、街そのものがフェンリル族の知らない領域だったのだ。
何も知らない赤ちゃんと同じであるから、いきなり結果なんて求めやしない。
色々な経験をしつつ帰ってきたらそれでいいのだ。
「フランツ様、モフルンはシャドウ街に行ったのですよね」
「そうだよ、トラムとサラも一緒にだ
農作物のコメとコムギを売ってもらいに行った」
「フランツ様は行かなくていいの?」
「うん、大丈夫だと言ったし、今後も頻?に売りに行くことになるだろうから、慣れてくらたらと思った。失敗してもいいので、試しで行ってもらったんだ」
「三人いれば、売れるでしょうと。売れれば良いですが、モフルンは抜けているところもあるし、トラムはお調子者ですからね」
スイが見てもトラムはお調子者に見えるようで、俺も感じてはいたし、モフルンも抜けているのはあったかもだ。
「帰ってきたら、褒めてあげよう」
「そうですね」
「誰を褒めるの?」
リアに聞こえたようで、聞きたいのか近寄ってきた。
「モフルンとトラムとサラにシャドウ街に行ってもらっている」
「あら、仕事ですか。シャドウ街はけっこう遠いから足のあるフェンリル族が適任です」
「もう帰ってくる頃だろう」
家で待っていて、何も心配もしていなかった。
普段は俺がいる家にはあまり来ないサザンが来たので何事かなと聞くと、
「サザンか、どうしたの?」
「フランツ村長、大変になってます。サラが農村に帰って来ました」
いや、大変て、大げさでしょう。
「大げさだよ」
「いいえ、死にそうですサラは」
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