『錬金263話 サラとトラムとモフルンはシャドウ街に行く』
話は決まった。
「運ぶので獣化します」
「オイラも獣化だ」
コメは袋に詰めてあるので、袋を背に乗せるから獣化した。
三人とも獣化したら迫力あるから、このままシャドウ街に入るのは禁止だ。
「運ぶ際に注意がある、シャドウ街に入るところは絶対に獣化した状態から人に形態を変えること」
「わかっているよ村長。さすがに獣で入ったら、みんな逃げるでしょ。だからシャドウ街の近くで獣化をやめる」
「それに運んでいる途中で誰かに見られるのも注意がいる。絶対に見つからないようにしないと」
気配は消せても、目撃されるのまでは防げないとしたら、行くのは難しくなるな。
どうするか、多少の危険のリスクありでも行くか、それか安全に馬車を用意して、移動するかだ。
「危ない部分はあるか。いくら走る速度速くても、見つかる可能性はある。そうすると馬車で行くのが安全だ」
「馬車ではオイラの活躍がない」
「別にトラムの活躍は問題じゃないから」
「そうかい」
サラに言われてすねるトラム。
意外と目立ちたがり屋な一面がある。
「それか開き直って、フェンリル族ですと、堂々と街を歩くか、恐れられようが関係なく」
「いや、俺的にはフェンリル族は知らせたくはないよ。もし知ったら、騒ぎになるだろう。なるべくなら、平穏に平和に取引したいものだ」
はっきりと言ってしまうと、混乱するだろうし、農村にも影響しそうだし、隠しておくのがベストか。
「でも村長さ、農村には勇者パーティーも来たし、騎士団の団長ルーリンも来たのよ。きっと王都に帰り国王には伝わっているでしょ。フランツのこと、魔竜がいること、フェンリル族がいるのも。そうしたら、いづれはこの領地に魔物や魔王もいると知られるのは時間の問題とも考えていいよ。もうじきバレるよ、フェンリル族の存在も」
「もうバレているかもな。オイラは有名人になっちゃうな」
「なるか!!」
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