『錬金257話 勇者視点 魔王がフランツの仲間に』
『勇者視点』
魔王が団長ルーリンを拘束して、騎士団は王都に、魔王はフランツの領地に行ったのはルーリンから聞いていた。
国王は険悪な顔であるのは当然だ。
なにせ魔王がかかわるのは一番嫌だから。
ターバンド国で最も危険視されていた魔王ストラマーベルが出てきたからだ。
「それでフランツの領地に行ったら、勇者パーティーが行った時と同じ、フェンリル族、魔竜、精霊ドリアード族がいたのだな」
「はい、勇者グラティアスが説明した通りでした。フランツは農村を作っていて村長と呼ばれていた。そこで魔王はフェンリル族の者に負けてしまい、住人になった」
「さらに戦力が上がったわけだ。これは大失態だぞ団長ルーリンよ。よりによって魔王が仲間に加わったのだ。我が国にとって極めて危険な状況になった責任を取ってもらう、国王も怒っておられる」
軍師は完全に上から目線だ。
まあいつものことだが。
「はい、すみませんでした、ただ私の意見も聞いてください」
「ルーリンよ、意見をするな、失態したぶんざいで!!」
「すみません」
強気の団長ルーリンも軍師には逆らえない。
「いいや、いいぞルーリン、話したなら話しなさい」
「はい国王ありがとうございます。私が魔王にフランツの領地の場所を教えたのは理由がありました。理由はフランツの領地にいる魔竜などが強力な戦力であり、そこに魔王を連れて行けば、どちらかが潰れ死亡すると考えたのです。フランツの領地にいる魔竜らが全滅すれば、それはそれでいいし、逆に魔王が死ねば、西の大陸である我が国にとって最大の天敵が消えます。そして相打ちなら、弱った両者を私が潰す計画を考えたのです」
「つまりは、魔王が勝っても負けてもいいという判断だな」
「そしたら、まさか魔王側がフランツの領地に残り住人になるとは予想外でした」
団長ルーリンの考えたのは魔王を利用として連れて行ったら、魔王が住人になったわけだ。
ますます怪しいぜ。
きっとフランツは魔王を操作したのだ。
操ったんだ!
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