『錬金245話 魔王さん、女王と握手』
「わかりました。リアは俺が成長するのを見守ります。結婚はまだ先の話ということにしておきます」
確かに俺よりもまだ若いので慌てることはないのだし、慌てる理由もないから、女王の意見に従うとした。
それで俺は不満はないが、魔王はどうかなと思い見てみると、
「ふふふ、俺は魔王だがけっこうな年だぞ」
「ええっと、それってオッサンてこと?」
「失礼だねスイ、魔族では一般的に人族より長寿だ。魔王様はフランツより少し年上なだけですわ。私も含めて」
「私もどちらかと言うと長寿ですけどね」
魔族は人族よりも長寿なのは知られているところで、俺もそれは冒険者しているころから聞いていたから、魔王が俺よりも遥かに年上でも驚きはしない。
そもそも魔王にオッサンですかと聞くスイが凄いので、俺は聞かないです。
「スイも長寿か、魔竜ていうから、不死身とか」
「不死身なわけない。死ぬときは死ぬ」
「魔竜も寿命あるんだな。魔族の間では不死身とも聞いていたぞ」
魔族も長寿と判明したら、なんとスイも長寿と判明して、スイ本人も認めているので確かだろう。
魔竜ていう神話級の存在なら、長寿と聞いても不思議はないか。
「おばさんてことか」
「何? いま、私におばさんとかいった?」
スイが長寿となったら、そこでパヒューナが口を滑らせた発言をした。
スイにおばさんて、それはヤバいだろ。
しかもスイ本人も気にしているし、絶対に俺も言わないように気を付けていこう。
「いいえ、いいえ、言ってませんよスイ。聞き間違いでしょう」
「ならいいけど」
パヒューナが直ぐに否定したことで。その場はおさまった。
あぶねえな、また騒動になるところだったぞ。
「モフルンのフェンリル族は長寿とかあるの?」
「うん、人族よりは長寿となっているけど、魔族みたいには長生きはしないかな。やっぱり魔族と魔竜は別格なんじゃない。魔力も多いし。それよりさ、リアのお母さんと魔王はケンカしたって聞いたけど、大丈夫なのかな」
「ケンカていうか戦争ていう方が的確かな。俺は観戦だけど」
戦争だよなあれは。
マジで怖ったからな。
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