『錬金237話 女王ドリーンさん、魔王を見に来る』
弟子入りしたのは、ドリーンがどう思うかで、母親ならば気になるのは当然であるし、まして魔王からは遠ざかって生きてきた歴史があるのだから、いきなり魔王がリアと同じ農村の住人になりましたと聞いたら、見に来るのは理解できます。
「やはり魔王はいるのですね」
「お母さん、私なら大丈夫よ。魔王とは一緒にご飯も食べましたし、例えば強引に連れ去りとかありませんよ。心配はしなくていいの」
「ご飯を食べたですと、それはもう夫婦じゃない!!」
「違う、違うの、お母さん、ご飯は魔王もみんな、農村の人たちと食べてことよ」
女王はリアと魔王が二人きりで食べたと思ったらしく、声が大きくなるので、リアは慌てて訂正したが、怒りやすいのか。
でも魔王と食べたことには変わりはないし、別にトラブルもなく食事は終わった。
「みんなと一緒にでしたか、びっくりしました。それでは魔王とは何もないし、関係もなく、心配はいらないと思いたいところですが、そうはいきませんリア。やはり魔王に会うのが必要ですので、会わせてくださいフランツ村長」
「ええ、会うのは問題ないですね」
「お母さん!」
「リアのためよ!」
ここまで説明したけど女王は引き下がらずに魔王に合わせろと言ってくるので、俺も断るのは変だし、女王を説得するには魔王に会わせるのがベストかなと思う。
そもそも女王は魔王と対面したことあるのかなて考えると、無い気もする。
なぜなら、ずっと精霊ドリアード族は、隠れて暮らしていたとあるし、魔王とは絶対に会わないと一族で決めていたとも聞いた。
はたして会わせて大丈夫かなと思ったのは俺だけではないと思うも、魔王と女王が会って上手くいけば、過去のことは流される可能性だってあるわけだ。
全ては魔王と女王の相性てのも不安だらけで、最悪ケンカ状態とかなったら嫌ですし、会わせなければ良かったとなり、今後は二度と会わないとなってしまう。
まあリアからしたら、いい迷惑かもで、親の出過ぎだろうとなるけど。
お母さんの女王と護衛には俺の家に招待するとし、魔王も呼んでくるとなった。
魔王が来るのを期待したい。
不満で来ないとかなるのだと、女王も不満がつのるからだ。
家にあるテーブルに呼んだ女王が着席し、俺もリアも着席した。
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