『錬金237話 女王ドリーンさん、リアが心配です』
農村での生活に魔王が加わり、人口が増えたのは喜んでいいのか悩むこの頃であった。客が来たことをサザンが教えてくれた。
「村長、お客様です。女王ドリーン様です」
「えっ、ドリーン女王が来たのかい。俺が向かおう、サザンも来てくれ」
サザンとともに家から出ると農地にはドリアード族女王ドリーンが来ていて、彼女はリアのお母さんであるから、リアも集まった。
ドリーンの周りには護衛の兵士もいる。
「女王ドリーン、今日は農村に遊びに来たのですか、歓迎します?」
「遊び心で来たのではないですよ、フランツ。村長になられたらしいですね、サザンから聞きました。それで、話は娘のリアについてですけどね、サザンにはなにか異変がありましたら、報告しろと伝わておりますのは、承知してますよね」
「ええ、サザンは定期的に報告しているのは知ってます」
ドリアード族でメヌエットと一緒に来たのかサザンで、リアとは仲良しではあるものの、女王ドリーンには報告の義務があったのは聞いていた。
リアは女王にとっては娘であり姫でもあるので、心配で仕方ないのは無理もないし、気持ちはわかる。
それでだ、問題は女王ドリーンが来たのは何かだ。
考えられるのは、異変があったのは、勇者パーティーが来たことと、魔王が住人になったことだから、たぶんだけど、魔王についてかなと思う。
ただこればかりは、聞いてみないことにはわからないな。
「サザンからの報告書では、とてつもない情報がありましたので、急いで来たわけですが、魔王が農地に来たと聞きました。その魔王はフェンリル族の男に負けたのをきっかけに農村に移住するとなったと、真実かな?」
やはり魔王についてだったのは当たったが、当たったのはいいが、お母さんは怒っているのかは微妙だ。
怒っていたら、テンションは高いのはあるが、現在は落ち着いているのは、リアが元気でいるのを見たからかもな。
怒ったら怖いからな、お母さんは、怒らせたくはない。
「はい、魔王は西の大陸の魔王ストラマーベルでして、大陸でも有名な王です。彼は現在はこの農村の住人になっていて、家に住んでいます」
「大丈夫なのか!! 以前にフランツには話しただろう、娘と魔王の関係を。娘と結婚すると、その国や仲間や周囲の者に莫大な影響があり、魔力は膨大に膨れ上がる。そのため魔王がリアを結婚したら、人族は圧倒的に不利になるし、逆に人族と結婚したら、魔族は負けるだろうとな」
「はい、聞きましたし、リアを守るために魔王と戦いましたところ、急にフェンリル族の住人が来て魔王を倒したのでした。そのあと魔王はその男の弟子入りしました」
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