『錬金235話 勇者視点 ルーリンから農村報告』
『勇者視点』
竜巻は城壁に激突し、壁を破壊して止まったけど、破壊したあとからもわかるのは、恐ろしく強い竜巻だった。
とんでもねぇ竜巻だな!
心配されたルーリンだが、城壁の上にいて、叫んでいる。
「お~~~~~い、助けろ~~~~~~~~~」
あれで良く生きてたな、不死身か?
「帰るか?」
「えっグラティアス、帰る気ですか、助けずに?」
「うん、うるせえだろ、あの女は」
実際に俺は苦手としていたルーリンは、以前から知ってはいたが、あまり関わり合いを持ちたくない女だった。
つまりは面倒な女。
「仕方ね、助けるか」
「嫌いみたいねルーリンを」
「そうみたい」
嫌ではあるが放置はできないとなり、見物人もいるし、俺のことをグラティアスと知られていたら、あとで面倒だしな。
そういうことで城壁の上から下にルーリンを降ろして、なんで竜巻に巻き込まれたかの理由を聞いた。
「おい、なんで竜巻に巻き込まれたんだ?」
「その前に私のケガを治癒してちょうだいフィーネル、あなたは治癒魔法使えるでしょ」
よく見るとルーリンは、体のあちこちをケガしていて、出血していたので、フィーネルは治癒魔法をしてあげるのだが、もう少し頼み方もあるだろうと思う。
まあ、そこはフィーネルも怒らずに治癒魔法をしてあげる優しさがあるが、ルーリンは治癒して当たり前と話し出す。
「魔竜だ、魔竜のアイスドラゴンがいて、私はそのアイスドラゴンによる凄まじい台風のような攻撃をうけてしまい、フランツのいた辺境の領地にある農地から、王都まで回転しながら来たわけだ、あれは生きていた、本物の伝説の魔竜アイスドラゴンだ!」
「嘘だろ、あそこからここまで竜巻させるてあり得ねえ」
「信じられないけど、私も魔竜をこの目で見ました、フランツの領地で。だからルーリンの言ってるのは理解はできる」
「それにドリアード族とフェンリル族もいたでしょ、ミーシャでも勝てない強さだったから、あれも本物でしょう」
「ミーシャとグラティアスとフィーネルでも勝てなかったと聞いていたが、恐ろしい戦力の農村であった。考えただけでも恐ろしいくらい。私はフランツの領地に行った。行ったときはまた話が長くなるが、とにかく領地にはついて村長と呼ばれていたが」
どうやらルーリンはフランツの領地に行ったらしいのは間違いない、そこでフランツとも会って魔竜アイスドラゴンと戦闘になり、この王都まで竜巻で来た。
どんだけ強い竜巻の攻撃で、信じられねえ魔力だし、この城壁を狙って放ったのか、それとも偶然にも王都に届いたのかが、判断できないところが恐ろしい。
もしも魔竜アイスドラゴンが狙って王都に向けて竜巻を放ったなら、あの領地と王都の距離を竜巻で届かせる魔力があるとなるし、考えたくないが見事に王都に命中させたとなるわけで、いかに魔竜が厄災級の化け物かがわかる。
「村長と?」
「ええ、フランツは村長と呼ばれていたわ」
「伝説級の女の子を従える村長というわか。あの野郎、なめてるな」
「魔竜とドリアード族とフェンリル族がいる農村て、それ農村ていうのかしら、
私の感覚ではもはや農村じゃない」
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