『錬金228話 焼きそばを食べてもらう』
麺が綺麗に均等な太さに切れていったあとは、炒める作業になるので、ミスリルフライパンの出番だ。
キッチンで大活躍中のフライパンであり、錬金して作ったのは大正解な道具。
そのフライパンを火にかけると、切った麺を投入して、麺の焼ける音が一気にキッチンに起きる。
蒸気が立ち、もうこの時点で食欲をそそるし、さらに野菜の投入もしていき、タマネギとキャベツをメヌエットに切ってもらい投入すると、いい香りが立ち込めた。
焼きそばだから野菜もとても合うし、肉があると旨味もでるので、いつも使うジャガーマンの肉を細切れにして投入。
問題は味付けでが、ソースは現在は手元になく、代わりに塩と胡椒があるから、代用ができそうだ。
実際に塩焼きそばてのもあったしな。
肉が焼けてきたあたりで火を止めて完成させた。
「完成だ、焼きそばだよ!」
「あらああああ、焼きそばは初めてみる料理です、ドリアード族にはない料理です。さっそくテーブルへ持って行きましょう!」
各家から、みんなをご飯なので呼んであり、フェンリル族の人たち、ガーターも含めてよび、今回は新たに住人になった魔王も来た。
「村長、ご飯があると聞いたが」
「準備できてます、どうぞ入ってください」
「魔将娘も来ちゃった」
「どうぞ」
「フランツ?」
リアが不安な顔で来るので何かあったか?
「テーブル足りないと思う、魔王と魔将娘が入るし」
住人が増えたのでテーブルも足りないと判明した。
今まででテーブルはあっても、きつかったから、もう一つ必要性を感じて、木材とミスリルネジで即興作成すると、拍手が起こるも、直ぐにみんなの興味は香りの方に向かった。
メヌエットが中心でリアも手伝いつつテーブルに並んだ焼きそばを前に、最初に声を出したのは魔王で、
「これは見かけない料理だ」
「でも魔王は人族と接しているでしょ、だから魔竜やフェンリル族よりも料理に詳しいかと思った」
「俺は魔王だから人族とは接点はある。互いに攻め入るので、街に侵入し人族の料理を強奪することも少なくはない。また逆に人族に魔族の料理を奪われることだってあった。だここにある料理は見たこともない。しかし美味そうな香りするな」
魔王ストラマーベルは、過去において人族側の街を襲い、人族の料理に手を付け食べたと話したが、さすがに焼きそばはなかったらしい。
「フランツ様、この料理はなんて言う料理なの?」
「焼きそばだよ。コムギを練っておき炒めたのさ」
「肉も入ってますね。いただきます!」
モフルンが我慢できずに最初に口に放り込んでしまい、それからはみんな同時に食べだすと、止まらない勢いで進んだ。
「村長、美味いよ」
「魔王に褒められて、嬉しいです」
早速ですが魔王から褒められると、俺的には嬉しいし、作ったかいがあり、魔王の口に合うのが心配であったから、ホッとしてもいた。
「どうしたのパヒューナ、停止してますが、フランツ様の焼きそばが口に合わなかったの?」
どうしたのかスイが聞いていたのはパヒューナで、食べていないが。
下にある★★★★★から評価してもらえると嬉しいです(^^;




